研究課題/領域番号 |
20K10206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
寺尾 文恵 九州大学, 歯学研究院, 助教 (10510018)
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研究分担者 |
高橋 一郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (70241643)
春山 直人 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (70359529)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 歯学 / 発生・分化 / ヒストンアセチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
胎生期ラットおよびマウスの第一鰓弓の下顎隆起、第二鰓弓を用いて、器官培養法、高密度培養法、単層培養法においてHAT阻害剤を添加した培地を用いて、細胞増殖と軟骨分化への影響を検討する。続いて、HATのsiRNAを用いて局所的にノックダウンを行い、HATが下顎隆起や第二鰓弓の形態形成に及ぼす影響を組織学的に検討する。さらに、下顎の形態形成を時間的・空間的に制御する、各種サイトカインや転写因子の遺伝子発現の変化を検討し、ChIP解析を用いた転写制御機構解析を行う。
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研究成果の概要 |
われわれは、これまで、胎生期における顎顔面のパターン形成制御機構の解明を試みてきた。顎顔面領域の発生におけるエピジェネティック制御機構に着目し、ヒストンアセチル化酵素(Histone acetyltransferase, HAT)による顎顔面形成の形態制御メカニズムの解明を目指すこととした。 マウス胎生期下顎隆起由来細胞の細胞培養および下顎隆起器官培養において、HAT阻害剤であるC646を用いることにより、下顎隆起の発育およびメッケル軟骨の形成の抑制が認められた。 このことから、 マウス胎生期下顎隆起の形態形成におけるエピジェネティックな制御との密接なかかわりを示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HATの一つであるp300は、マウス胎生期下顎隆起細胞の増殖・分化に深く関わり、下顎隆起の形態形成において、重要な役割を果たしていることが分かった。この結果は、エピジェネティック要因による顎顔面領域における形態形成の制御機構の解明と顎顔面領域における奇形・発育異常などの問題の解決に対して、基盤的知識の蓄積に貢献するものと考えられる。
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