研究課題/領域番号 |
20K10214
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
星野 倫範 明海大学, 歯学部, 教授 (00359960)
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研究分担者 |
荻原 孝 明海大学, 歯学部, 講師 (10705247)
大岡 貴史 明海大学, 歯学部, 教授 (30453632)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / 歯周疾患 / LAMP法 / 菌種同定 / Prevotella属 / Porphyromonas属 / 口腔ケア / 障害(児)者 / アライメント解析 / 遺伝系統解析 / グラム陰性嫌気性桿菌 / プレボテラ属 / フゾバクテリウム属 / 唾液 / 同定検出 |
研究開始時の研究の概要 |
誤嚥性肺炎起炎菌を効率的に減少させるためにはどうしたらよいか?という「問い」に対し、口腔ケアに先立って誤嚥性肺炎起炎菌を同定し、その細菌種が棲息している口腔の部位・領域、バイオフィルムの状態、またその細菌種の生物学的性状を把握した上で選択的な口腔ケアを行うべきではないかと考えた。そこで、一定温度、短時間で反応が進み、電気泳動を行わなくても反応液の白濁により陽性、陰性が判定できるLAMP法を応用することは、現場での応用性がより高く、迅速な同定・検出ができることから、本手法に基づく方法を開発し、有効性を検討することで誤嚥性肺炎予防のための効率的な口腔ケアの立案に役立てることが本研究の概要である。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、誤嚥性肺炎の原因となるPrevotella属の菌種と歯周炎等の口腔疾患の原因となるPorphyromonas属の菌種のLAMP法を用いた検出同定法を確立することである。そこで、Type IX secretion systemコードする遺伝子群のうち、porK遺伝子に着目し、Prevotella属、Porphyromonas属の5菌種に対してLAMPプライマーを設計した。これらのプライマーを用い、各菌種の精製ゲノムDNAを鋳型としたLAMP法を行ったところ、菌種特異的陽性反応を示し、in vitroの系ではこれらの菌種を同定するのに有効であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの口腔ケアは、盲目的に口腔清掃を行い、単純に口腔内の細菌数を減少させるものであった。しかし、口腔ケアを行う前にその患者にどの様な細菌がいるか、つまり誤嚥性肺炎や歯周疾患の原因菌が存在するかどうかが把握されていれば、それらの細菌種の棲息部位、つまり口腔のどの部位、あるいはどの様な手法で口腔ケアを行うべきかといった選択的な口腔ケアを確立することが可能となる。これにより脳背麻痺のある障害児や高齢者などの誤嚥性肺炎のリスクを有する口腔ケアの必要な人に病原性のある口腔ケア時に注意しなければならない部位や手法がカスタマイズされ、効率的に口腔ケアができるようになるという点で学術的意義がある。
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