研究課題/領域番号 |
20K10219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 (2021-2022) 北海道大学 (2020) |
研究代表者 |
菊入 崇 日本大学, 歯学部, 准教授 (10322819)
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研究分担者 |
吉村 善隆 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (30230816)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 乳歯歯髄幹細胞 / 骨粗鬆症 / ヒト乳歯由来歯髄幹細胞 / 培養上清液 / 歯学 / 乳歯由来歯髄幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
乳歯由来歯髄幹細胞は、乳歯の歯髄に存在している間葉系幹細胞であり、乳歯由来歯髄幹細胞の持つ重要な機能のひとつとして、多分化能の他に、数百種類以上のサイトカインや成長因子、ケモカイン、エクソソームなど多くの生理活性物質を分泌していることが挙げられる。乳歯由来歯髄幹細胞から分泌されるこれらの生理活性物質は、極めて高い組織修復能や免疫調整能を有していることから、骨粗鬆症の治療に有効である可能性ある。 本研究は、乳歯由来歯髄幹細胞の培養上清中に含まれている有効因子について、骨代謝との関連性について明らかにする予定である。
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研究成果の概要 |
ヒト乳歯剥離歯由来幹細胞(SHED)は、乳歯の歯髄組織に存在する間葉系幹細胞です。SHEDの分泌物は、免疫調節機能や再生機能を有している。本研究では、卵巣摘出(OVX)表現型により誘発される骨減少症とそれに対応する免疫学的変化に対するSHEDの培養上清(SHED-CM)の効果について検討した。雌性C3H/HeJマウスにOVXを施し、OVX直後から4週間SHED-CMを腹腔内投与した。SHED-CMはOVX後の骨量を改善し、腹腔内のM2マクロファージの分極を上昇させた。以上のことから、SHED-CMにはOVX誘発の骨減少症を改善する効果が期待できる活性分泌物が含まれていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨粗鬆症は、骨強度の低下を特徴とした骨系統疾患であり、進行すると骨強度の低下により寝たきりになり患者のQOL低下につながる。国内においても急速な高齢化に伴い罹患者は急増している。そのため、多くの患者が骨粗鬆症の進行を抑えるためビスホスホネート製剤などの骨吸収抑制剤を服用している。しかし、それらの骨吸収抑制剤には重篤な副作用(薬剤関連性顎骨壊死 )があり、新たな治療薬の創生が望まれている。本研究は、乳歯に存在している歯髄幹細胞が骨粗鬆症の治療もしくは予防に有効であるか動物実験を行い検討した。その結果、乳歯歯髄幹細胞の分泌因子が、マウスの骨粗鬆症の病態を改善する作用を有していることを確認した。
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