研究課題/領域番号 |
20K10236
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部) (2021-2022) 日本大学 (2020) |
研究代表者 |
武井 浩樹 埼玉県立小児医療センター (臨床研究部), 歯科, 医員 (50632543)
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研究分担者 |
藤田 智史 日本大学, 歯学部, 教授 (00386096)
山本 清文 日本大学, 歯学部, 講師 (30609764)
中谷 有香 日本大学, 歯学部, 助教 (60781391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 味覚 / 臨界期 / プリズム光学 / 大脳皮質 / in vivoイメージング / 島皮質 / 二光子イメージング / カルシウムイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
小児期では味蕾は成熟しているが,味覚情報を脳内に伝える脳神経線維や中継核はまだ発達途上である。したがって味覚を生み出す大脳皮質味覚野においても同様に発達が完了していないと考えられる。神経回路の発達が完了する「臨界期」の存在が大脳皮質視覚野で報告されているが,味覚野では未解明のまままである。そこで,脳内のニューロン活動を経過観察できるレンズをマウスに埋入し,種々の味覚物質を摂取させた際のニューロン群の発達に伴う発動パターンを数週間にわたり覚醒下にて計測する。また、視覚野の「臨界期」に重要な役割を果たすとされるBDNFの拮抗薬を投与するなどして,味覚野の「臨界期」を推定する。
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研究成果の概要 |
本研究は,脳内のニューロン活動を経過観察できるGRINレンズをマウスに埋入した状態で,種々の味覚物質を摂取させた際のニューロン群の発達に伴う発動パターンを覚醒下にて計測する方法の確立と味覚野の「臨界期」 の存在を検証することを目的とした。 6mmのGRINレンズ挿入法の確立に取り組んだが,術後の出血および組織の再生によりイメージング視野を維持することが非常に難しかった。そこで,光学プリズムを脳側頭部に挿入し,プリズムを通した味覚野イメージング法の開発を行った。動物に対する襲度合いを大幅に抑えた慢性実験用の手技を開発し,覚醒状態でカルシウム応答を計測することが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回,光学プリズムによる動物に対する侵襲度合いを大幅に抑えた慢性実験用の手技を開発し,慢性的に動物の状態を良好に維持しつつ覚醒状態でカルシウム応答を計測することが可能となった。しかしながら,皮質表面における組織再生の問題は完全に解決しておらず,研究期間中に「味覚の臨界期」を決定する当初の実験計画を実行するまでには至らなかった。今後,皮質表面組織再生等の問題を解決することにより「味覚の臨界期」の解明を行うことの一助になると考えられる。
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