研究課題/領域番号 |
20K10267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
丸山 貴之 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30580253)
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研究分担者 |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40157904)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70346443)
小林 暉政 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (00808826)
杉浦 嘉雄 岡山大学, 大学病院, 医員 (40826806)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 歯周疾患 / がん化学療法 / がん支持療法 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
5-フルオロウラシル(5-FU)は消化器がん・乳がん・子宮頸がんなど、様々ながんの治療に用いられている。一方、5-FUの使用により口腔内に有害事象が頻発する。その代表例が口腔粘膜炎や歯周疾患の重症化である。しかし、5-FUによる歯周疾患の重症化機序については不明な点が多い。 本研究では、5-FU投与による歯周疾患の重症化メカニズムについて、ラットを用いた実験を行い、組織学的、生化学的な観点から検討することを目的とする。また、5-FU投与による歯周疾患の重症化に対する予防法についても検討する。本研究は、5-FUを用いた化学療法患者への口腔機能管理を行う上での重要なエビデンスを構築する一助となる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、がん化学療法に用いられる5-フルオロウラシル(5-FU)投与による歯科疾患の重症化メカニズムについて、動物実験を行い、組織学的、生化学的な観点から解明することである。また、5-FU投与による歯周疾患の重症化に対する予防法についても検討する。
2022年度はラットを用いた動物実験を行った。8週齢Wistar系雄性ラット40匹を10匹ずつ4群(①コントロール群、②5-FU腹腔内投与群、③歯周疾患群、④歯周疾患+5-FU腹腔内投与群)に分け、それぞれの処置を行った。歯周疾患群、および歯周疾患+5-FU腹腔内投与群には、上顎第一臼歯周囲に絹糸を巻き、歯周疾患を惹起させた。また、5-FU腹腔内投与群、および歯周疾患+5-FU腹腔内投与群には、体重1kgあたり80mgの用量で、2回、5-FUを腹腔内投与した。8週間後、すべての群のマウスを多量のイソフルレンで安楽死させ、血液および歯周組織を採取した。上顎骨を1%メチレンブルー水溶液に浸漬した。その後、第一臼歯におけるセメント-エナメル境から歯槽骨頂までの距離を計測し、歯槽骨吸収の程度を比較検討した。 その結果、歯周疾患+5-FU腹腔内投与群、歯周疾患群はコントロール群、5-FU腹腔内投与群と比較して歯槽骨吸収の程度が大きい傾向を認めた。一方、コントロール群と5-FU腹腔内投与群の間で、歯槽骨吸収の程度に大きな違いは認められなかった。このことから、5-FU投与により、歯周組織に何らかの影響を及ぼし、その結果、歯槽骨吸収の重症化が生じることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
動物実験の倫理申請、承認までに時間を要したこと、および、研究施設改修に伴い、動物実験開始が遅れたため、進捗状況は遅れている。このため、研究期間を1年間延長した。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は動物実験で得られた血液を用いて酸化ストレスを評価する。また、歯周組織を組織学的に評価する。具体的には、歯槽骨吸収、炎症性細胞浸潤、酸化ダメージ(8-hydroxy-2’-deoxyguanosine:8-OHdG)など、病理学的変化の比較検討を行う。また、歯周組織における破骨細胞の分化について、receptor activator of NF-κB ligand(RANKL)、オステオプロテグリン(OPG)、酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRAP)の免疫染色を行い、比較検討を行う。また、歯周組織における遺伝子発現の違いについて、生化学的な観点から検討する。歯周組織よりRNAを抽出し、逆転写リアルタイムPCR法を用いて、遺伝子発現の違いを網羅的に比較検討する。以上より、5-FUによる歯周疾患の重症化メカニズムについて解明する。
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