研究課題/領域番号 |
20K10270
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
西口 美由季 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (10253676)
|
研究分担者 |
鵜飼 孝 長崎大学, 病院(歯学系), 教授 (20295091)
近藤 好夫 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (30581954)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 9型分泌装置 / P.melaninogenica / 歯周病 / 口腔常在菌 / 誤嚥性肺炎 / 9型分泌装置 / P. melaninogenica |
研究開始時の研究の概要 |
Prevotella melaninogenica は誤嚥性肺炎に関連する口腔常在細菌で、 各年齢層で検出される。P. melaninogenica は口腔感染症で認められる他、婦人科領域感染症の原因菌でもある。P. melaninogenica の9型分泌装置の変異株は赤血球凝集能、動物実験での病原性が著しく低下し、本菌の9型分泌装置と病原性との関係性が示唆された。口腔内には9型分泌装置を用いて病原性を発揮すると考えられる菌種が多く存在する。これらも含め、9型分泌装置が口腔疾患(主に歯周病)に関与しているか、分泌装置の機能抑制により病原性の制御は可能なのか、歯周病動物モデルを用いて検証する。
|
研究実績の概要 |
P. melaninogenica は、乳児から高齢者の口腔や上気道の正常な菌叢の中で頻繁に見出され、しばしば誤嚥性性肺炎との関連が報告される。また、病巣部位からの検出事例や全菌体成分を用いた免疫学的な実験から誤嚥性肺炎やその他の感染性疾患の病原菌として特定されている。P. melaninogenica や他の歯周病菌も含めて、細菌がもつ病原因子分泌装置である9型分泌装置が口腔疾患(主に歯周病)に関与しているのか、歯周炎動物モデル作製し、それを用いて検証するのを目的とする。マウス歯周炎モデル作製のために、マウス口腔への歯周病細菌の接種法、接種量、接種回数を検討した。歯周病細菌接種後に、感染群、非感染群を麻酔下で屠殺し、上顎を摘出した。上顎をパラフォルムアルデヒドに浸漬固定し、脱灰後、パラフィンで包埋した。薄切標本を作成し、HE染色をおこなうとともに、炎症性サイトカインに対する免疫染色をおこなった。免疫染色に使用する抗体は複数種類検討している。光学顕微鏡を用いてHE染色標本を観察し、形態学的に評価した。また、感染群、非感染群の上顎歯槽骨に対してマイクロCTを用いた解析をおこない、上顎歯槽骨破壊を評価した。生化学的評価としては、感染群、非感染群の感染部位にあたる歯周組織を摘出し、炎症性サイトカインの発現量をリアルタイムPCRを行い定量比較した。これらの評価項目を検討したところ、初期的な歯周炎を発症するマウス歯周炎モデル作製に成功していると言える。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物感染モデルについて、感染方法、評価法の検討、さらに初期的な歯周炎を発症することに成功しており、おおむね順調に進展しているといえる。
|
今後の研究の推進方策 |
薄切標本に対する免疫染色において、免疫染色に使用する抗体を複数種類検討する。また、接種する歯周病細菌の菌種を複数種検討する。
|