研究課題/領域番号 |
20K10273
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
松井 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
|
研究分担者 |
尾崎 悦子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00438219)
渡邉 功 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10636525)
小山 晃英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40711362)
栗山 長門 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 教授 (60405264)
上原 里程 国立保健医療科学院, その他部局等, 部長 (90276999)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 口腔内細菌叢 / 口腔機能低下症 / 認知機能 / 腸内細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは2003年より前向き研究として約500名(現在平均年齢:74.8歳、5年毎の追跡調査)のコホート集団を対象とした脳ドック検診を実施し、生活習慣・動脈硬化症・口腔内細菌と認知機能低下や大脳白質病変・微小脳出血との関連を明らかにしてきた。 本研究は、これまでの申請者らの研究成果を基に、認知機能低下、脳の器質的変化、腸内細菌叢および口腔内状態と、唾液中の口腔内細菌叢(16Sメタゲノム解析)の関連を明らかに、解明を目指すことを目的とした。得られる研究成果は超高齢社会で増加する高齢者の認知症、脳血管疾患を口腔衛生の観点から予防するエビデンスとなり、ひいては口腔保健施策の発展に寄与する。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は認知機能低下、脳の器質的変化、腸内細菌叢(便検査)および口腔内状態と、唾液中の口腔内細菌叢(16Sメタゲノム解析)の関連を明らかにし、解明を目指すことである。近年、次世代シークエンサーの登場により口腔内細菌叢のメタゲノム解析が可能となり、口腔内に500~700種類生息するといわれている細菌種の構成が判明しつつある。それに伴い、口腔内細菌叢のパターン解析だけでなく、小児う蝕、歯周病、シェーグレン症候群、口腔がん、肥満、腸内細菌叢、脳卒中、認知症等との関連についての報告もされるようになってきた。本研究課題で実施予定の16Sメタゲノム解析は単一菌種の分離・培養を経ずに、微生物集団から直接的にゲノムDNAを網羅的にシーケンスし、含まれる菌種を特定する手法であり、糞便だけでなく土壌や海洋という環境サンプルにも使用されている。試料の環境中にどのような細菌がどの程度存在しているか(系統組成)、どのような遺伝子がどの程度存在しているか(機能組成)を明らかにすることができる。本年度は申請者らが実施したコホート研究で対象者から採取した唾液を用いて、16Sメタゲノム解析により唾液中の口腔内細菌叢の解析を実施した。本研究の対象者は高齢者であるため、高齢者の口腔内細菌叢における細菌種の種類数やパターンだけでなく、う蝕病原菌および歯周病減菌の種類による解析も実施中である。また、口腔内診査のデータを利用し、残存歯数等の口腔内の変化と口腔内細菌叢のパターンについて縦断的な解析や、口腔機能低下症との関連および無歯顎者と有歯顎者との比較も含めた横断的な解析も実施する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和2年度に予定していた口腔内細菌叢の16sメタゲノム解析を全検体終了し、現在ゲノムの解析結果を統計解析中である。そのため、予定通り順調に進展していると考える。
|
今後の研究の推進方策 |
16sメタゲノム解析が終了した口腔内細菌叢のデータをもとに、細菌叢のパターン解析および疾病との関連についての解析を実施予定である。
|