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歯周病原細菌の発現遺伝子をベースとした歯周病診断マーカーの検索と確立

研究課題

研究課題/領域番号 20K10277
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57080:社会系歯学関連
研究機関日本大学

研究代表者

桑原 紀子 (篠崎紀子)  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (90287665)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード歯周病原細菌 / 歯周病診断 / 歯周病診断マーカー
研究開始時の研究の概要

歯周病は口腔細菌による感染症である。本研究の目的は,歯周病原細菌の遺伝子発現を基盤とした歯周病の迅速診断システムの開発である。本申請においては主要な歯周病原細菌の一つであるTannerella forsythiaを対象として,この菌が保持している遺伝子の中から,mRNA発現量の増減が歯周疾患の病態レベルと相関性を示していると考えられる遺伝子を検索し,歯周病診断用のバイオマーカーとして確立することをめざして研究を遂行する。
歯周病が全身疾患と関連する報告も多く,歯周病の進行状況を知ることで予防・治療効果の意識向上を図ることにつなげていきたいと考えている。

研究実績の概要

歯周病は口腔内常在細菌に起因する微生物因子,宿主である生体の健康状態などが左右する宿主因子,生活習慣やストレスなどが関連する環境因子の3つの因子が複雑に絡みあった結果発症する疾患であると考えられている。発症するには微生物の存在が必要な因子であるため感染症に分類される。また歯周病は罹患者が世界でも多く存在し,日本においても国民病の一つであると言われている。近年では,歯周病は口腔内の疾患にとどまらず、糖尿病、動脈硬化、脳血管疾患などいった全身疾患にも影響を及ぼしている報告数が増加しつづけている。口腔の健康を維持することは全身の健康を維持することにつながる。これを歯周病に関していえば、歯周病の進行速度について早期に,迅速かつ適正に診断し,予防・治療方針を決定することができれば,歯を保存できることにとどまらず,歯周病と関連する全身疾患の予防および発症している場合には病態の改善への効果が期待できると考えられる。本研究では,病原体である歯周病原細菌の遺伝子発現に着目し,それをベースとした歯周病の迅速診断システムの開発を最終の目的としている。本申請では主要な歯周病原細菌の発現遺伝子と歯周疾患の病態との相関性良く示す遺伝子の網羅的解析を行い、それら遺伝子をベースとしてその性状を検証し,バイオマーカーを検討することとしている。令和5年度は令和4年度から続けている歯周病原細菌の培養菌体を用いて刺激を与えたのち,時間ごとに菌体を回収し, 全RNAを抽出した後,rRNAを除去した精製mRNAをサンプルとしてマイクロアレイの実験を継続して実施した。数値化されたデータを基に著しく発現量が変化する遺伝子について解析ソフトを使用してリスト化を継続するとともに,リアルタイムPCRにより発現量の検証を継続して行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度は令和4年度に再設定した歯周病原細菌に与える刺激の条件をもとに,培養菌体に対して刺激を与え,回収したRNAをサンプルとしてマイクロアレイ実験を進行した。その結果,数値化して得られた多くのデータの解析とリスト化を継続して実施しているが,解析の実験計画の進捗は予定したものよりやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

令和6年度は令和5年度に進行した解析データをもとに,リストに上がった遺伝子についてリアルタイムPCRによる発現量の検証を継続して行う。また歯周罹患者の検体からRNAを抽出する予備実験を令和4年度途中から開始しているが,解析に供するサンプル量を確保する方法の確立が未だ難航し,実験計画を進行するのに支障が生じている。今後も課題として検討を行う。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] High Glucose Promotes Invasion of <i>Fusobacterium nucleatum</i> and Inflammatory Responses in Human Bronchial Fibroblasts2024

    • 著者名/発表者名
      Takatoshi Nomura, Yoko Tanaka, Manabu Yaguchi, Noriko Shinozaki-Kuwahara, Takato Nomoto.
    • 雑誌名

      IJOMS

      巻: 22 号: 4 ページ: 165-177

    • DOI

      10.5466/ijoms.22.165

    • ISSN
      1347-9733, 2185-4254
    • 年月日
      2024-04-10
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Down症候群由来歯肉線維芽細胞へのFusobacterium nucleatum接種の影響2023

    • 著者名/発表者名
      比嘉桂子,田中陽子,矢口学,野村宇稔,桒原紀子,野本 たかと
    • 雑誌名

      日大口腔科学

      巻: 49 ページ: 1-11

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Whole genome analysis of gram-negative filamentous bacilli isolated from saliva,2023

    • 著者名/発表者名
      桒原紀子,齋藤真規,平塚浩一,田中陽子,田口千恵子,瀧澤智美,小林良喜,泉福英信
    • 学会等名
      第65回歯科基礎医学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 高血糖状態における血管内皮細胞へのFusobacterium nucleatumの影響2023

    • 著者名/発表者名
      野村宇稔,田中陽子,矢口学,桒原紀子,野本たかと
    • 学会等名
      第40回日本障害者歯科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 口腔環境の変化に応答するPorphyromonas gingivalis の発現遺伝子の検索2023

    • 著者名/発表者名
      桒原紀子,平塚浩一,齋藤真規,田中陽子、矢口学、瀧澤智美,小林良喜、泉福 英信
    • 学会等名
      第96回日本細菌学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Aggregatibacter actinomycetemcomitans酸性環境での発現遺伝子の動態2022

    • 著者名/発表者名
      桑原紀子,平塚浩一,齋藤真規,田中陽子,瀧澤智美,小林良喜,泉福英信
    • 学会等名
      第64回歯科基礎医学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Down症候群由来歯肉線維芽細胞におけるPorphyromonas gingivalis外膜小胞による影響2022

    • 著者名/発表者名
      矢口学 田中陽子 野村宇稔 桒原紀子 野本たかと
    • 学会等名
      第39回日本障害者歯科学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 歯肉溝内のpH変化に関する歯周病原細菌Aggregatibacter actinomycetemcomitans遺伝子発現の検討2022

    • 著者名/発表者名
      桒原 紀子,平塚 浩一,齋藤 真規,瀧澤 智美,泉福 英信
    • 学会等名
      第95回日本細菌学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] マクロライド系抗菌薬の作用によるPorphyromonas gingivalisの遺伝子発現への影響2021

    • 著者名/発表者名
      桒原紀子、平塚浩一、稲葉啓太郎、浜田信城、泉福英信
    • 学会等名
      第63回歯科基礎医学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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