研究課題/領域番号 |
20K10283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
山賀 孝之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (90345512)
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研究分担者 |
金子 昇 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00397126)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歯周疾患 / 揮発性硫黄化合物 / プレディクタ / 疫学 / リスクファクター / 口臭 / 歯周病 / ガスクロマトグラフィ |
研究開始時の研究の概要 |
口臭のおもな原因物質は口腔内の歯周病原因菌が産生する揮発性硫黄化合物(VSC)である。VSCはそれ自体が不快臭を持つとともに低濃度でも生体組織に対する毒性を持つ。したがって,申請者らはVSCが歯周炎進行のリスクファクターになる可能性を考え,先行研究でその関連性を報告した。一方,口腔内VSC濃度は専用の機器を用いて容易に測定することが可能である。したがって,口腔内VSC濃度測定により歯周病の進行予測が可能かもしれない。本研究は,歯周炎進行を予測しうる基準値を明確に定義し,口腔内VSCを有用な予測因子とするためのエビデンスの確立を目指す。
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研究実績の概要 |
口臭のおもな原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC, Volatile Sulfur Compounds)は口腔内の歯周病原因菌が産生する。VSCは不快臭を持つとともに生体組織に対する毒性を持つ。したがって,口腔内のVSC濃度は歯周炎進行のリスクファクターになることを先行研究で明らかにした。それを受けて,本研究では口腔内VSC濃度による歯周炎進行予測検査としての可能性を想起した。口腔内VSC濃度は専用の機器を用いて容易に測定することが可能であり,その検査機器も近年開業歯科医院においても普及しはじめている。したがって,口腔内VSC濃度検査は簡便で非侵襲的に歯周炎進行を予測するツールとして有用である。 しかしながら,先行研究では,古いタイプの検査機器を用いたため,個々のVSC濃度を測定できず,健常/歯周炎の重要な指標であるメチルメルカプタン濃度割合が不明であったため,基準値を明確に定義することができなかった。本研究では,単純なVSC濃度のみならず,個々のVSCの構成割合などを加味して,歯周炎進行を予測しうる基準値を明確に定義し,口腔内VSCを有用な予測因子とするためのエビデンスの確立を目指している。 今年度は,協力施設である回復期リハビリテーションおよび介護医療院併設の病院において,同院の職員を対象としてサンプル採取を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初は,人間ドックを実施している施設においてその受診者を対象とする予定であったが,施設間の調整が上手くいかず,急遽,同法人の附属病院の職員を対象としたサンプル採取を開始した。しかしながら,同院内入院患者において新型コロナウイルスの感染者が続発し,入院患者のほとんどが何らかの基礎疾患や後遺症を抱えた高齢者であるという病院の性格も相まって,サンプル採取作業を何度も中止せざるを得ない状況となった。計画遅延の理由は以上の通りである。
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今後の研究の推進方策 |
サンプル採取の実施施設および対象者の目途はついた。また,歯周炎進行の評価項目として原因菌に対する抗体価を加え,その評価を新たな分担研究者である金子昇が担当している。本年度で目標数の25%程度のサンプル採取ができたので,次年度に研究期間を延長し,引きつづきサンプル採取と目標数達成後はすみやかに分析作業を進める予定である。
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