研究課題/領域番号 |
20K10297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター (2022) 東京歯科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
釘宮 嘉浩 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 歯科医師 (60844082)
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研究分担者 |
上田 貴之 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20366173)
平野 浩彦 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (10271561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔機能 / 口腔機能低下症 / サルコペニア / 高齢者 / オーラルフレイル / 栄養状態 / 後期高齢者の質問票 / 口腔機能類型質問 / GLIM |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、どのような口腔機能の低下が高齢者の栄養状態の低下に影響するのかという学術的「問い」に対して地域在住高齢者を対象とした大規模調査を縦断的に行い、栄養状態の低下に影響する口腔機能を明らかにすることである。高齢者の栄養状態に影響する口腔機能を明らかにすることで、歯科医療従事者の立場から高齢者の健康寿命の延伸を目的とした具体的な立案が可能となる。栄養状態に影響する口腔機能を維持することによって、高齢者の健康状態を良好に保つことができる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、後期高齢者の質問票における口腔機能類型質問に該当する者の口腔機能を明らかにすることである。地域在住高齢者699名(男性274名、女性425名、平均年齢73.4±6.6歳)を対象とし、後期高齢者の質問票の口腔機能類型質問と現在歯数、機能歯数、口腔衛生状態、口腔粘膜湿潤度、咬合力、舌口唇の巧緻性、舌圧、咀嚼機能、嚥下機能を評価した。口腔機能類型質問で咀嚼機能の低下に該当した者は、非該当者に比べて現在歯数、咬合力、口唇の巧緻性、咀嚼機能、嚥下機能が低下していることが示された。口腔機能類型質問の嚥下機能の低下に該当した者は、非該当者に比べて嚥下機能のみが低下していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔機能の低下は高齢者の栄養状態に悪影響を及ぼすため、その早期発見と維持・向上が重要となる。しかし、専用の器機や試料を用いて口腔機能を精密に評価できる機関は限られており、歯科診療所での口腔機能の多面的評価は困難である。本研究では、後期高齢者の質問票の口腔機能類型質問に該当する者が複数の口腔機能の低下を示していることを明らかにした。この簡便な質問票を用いることで、広範囲なスクリーニングから専門機関での精密検査へとつなげることが可能となる。多様な場面で活用可能なこの質問票の有効性を示した本研究は、学術的だけでなく社会的にも重要な意義を持つものである。
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