研究課題/領域番号 |
20K10313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
関 陽一 千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 助教 (30757828)
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研究分担者 |
清水 栄司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (00292699)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知行動療法 / パニック症 / 認知行動療法携帯アプリ / ランダム化比較試験 / 医療経済評価 / QALYs / 遠隔認知行動療法 / 医療経済 / QOLY |
研究開始時の研究の概要 |
パニック症は、繰り返すパニック発作によって特徴づけられる、日常生活に多大な支障をきたす精神疾患であるが、パニック症を含めた精神疾患の医療受診率は3割と低い。受診の困難さなどから未受診のもの多く、重症化する場合がある。研究代表者はパニック症に対する個人CBTの効果を明らかにしており(Seki,et al.,2016)、テレビ電話を用いたCBTの効果も検証中である。本研究では、患者がスマートフォンなどで手軽に利用できるパニック症のCBT携帯アプリを開発し、発症初期において症状の仕組みを理解し、対処法を身につけることによる重症化の防止、さらに医療費の効率化につなげることをランダム化比較試験で検証する
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研究実績の概要 |
研究代表者の「薬物治療後も症状が残るパニック症に対するテレビ電話を用いた遠隔での認知行動療法のランダム化比較試験」(UMIN試験ID:000029987)」においてパニック症に対するオンライン認知行動療法の有効性が明らかにすることができたことから、認知行動療法がより受療しやすくなることに道筋ができた。 一方で、費用の面では認知行動療法の多くは自費での受療がほとんどであり、費用の高さが受療のハードルの高さになっている問題がある。そこで本研究は、パニック症患者に対し、本邦ではまだ開発されていない、患者がスマートフォンなどで手軽に利用できるパニック症の認知行動療法携帯アプリをe-leaningの形式で活用することで重症化の防止、さらに医療費の効率化及び患者の費用負担軽減につながること考え、待機群を対象群としたランダム化比較試験により明らかにすることを目的とした。初年度(2020年度)は、既に仕組みができていた携帯アプリのモニターを行い、内容の改善に反映させた。2年目(2021年度)はさらに利用のしやすさを念頭に、研究代表者が作成に携わった厚労省のマニュアルの内容を十分に反映できるように修正を加えた。修正内容が多岐にわたり、この携帯アプリの内容の改善がセッション数の変更など仕組みを大幅に変更を要するものとなった。3年目(2022年度)はそれらの変更によるの試し運用を施し、さらに変更が必要となったため、当初計画より時間を要した。まだ開始前の段階であるが、今後速やかに、臨床研究倫理審査委員会へ研究計画書を提出すべく、当大学の臨床試験部と検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度中に臨床研究倫理審査委員会による承認を得る予定であったが、携帯アプリの内容の精査、モニターの遅れ、さらに研究計画の再修正などの作業が予定以上に時間を要した。再度セッション数の変更など大きく見直したことに加え、利用者の脱落率の低下ののための工夫など、利用者自身が問題なく理解し、継続して取り組めるようにするため、、当初計画より遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は速やかに臨床研究倫理審査委員会での承認を得て、試験を開始する予定である。現在は臨床試験部と研究計画の内容について検討を行っている。承認後、速やかに被験者のリクルートを開始する。リクルートはデータ調査会社のシステムを利用する予定である。並行して携帯アプリの内容の修正を継続し、試験開始時までに修正を完了する。
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