研究課題/領域番号 |
20K10334
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
増山 祥子 森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 准教授 (10454688)
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研究分担者 |
山下 仁 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (10248750)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 鍼灸 / 緩和ケア / 緩和医療 / がん / 量的データ / ナラティブ / 鍼治療 / 対照群 |
研究開始時の研究の概要 |
日本国内の医療機関において、がん患者に対して鍼施術が行われることはほとんどないため、がん緩和ケア手段としての鍼の臨床応用可能性を判断する良質のエビデンスはほとんど存在しない。我々は、2015年9月より地域の中核病院でがん患者に対する緩和ケアとしての鍼施術を行ってきた。これまで蓄積してきたデータを後ろ向き(retrospective)に分析し、文献上の類似したその他の介入群(すなわち歴史的対照群)と比較するケース・コントロール研究を実施することにより、がん患者に対する緩和ケア手段としての鍼施術の臨床応用可能性とその適用範囲を探索する研究計画を立案した。
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研究実績の概要 |
地域の中核病院でがん患者に対する緩和ケアとして鍼施術を行った際に得られた既存のデータについて、改めて数値データと対話から得られた語り(ナラティブ)の記録について分析を行った。施術直後における自覚症状のVisual Analog Scale(VAS)の20%改善を臨床的に意味のある最小差(Minimal Clinically Important Difference、MCID)と定義した場合、MCID以上の差が見られた症例の割合は、疼痛67%、浮腫75%、しびれ60%、嘔気80%、こり88%、呼吸のしにくさ83%であった。ロジスティック回帰分析では、MCID以上の改善にして、年齢、性別、鍼灸受療経験、オピオイド使用のオッズ比に有意差は認めなかった。 患者との対話から得られた症状や心情の変化に関するナラティブついては、数値データの改善・不変・悪化とは必ずしも一致せず、ナラティブ独自の個別の評価が必要であると思われた。その分析手法については現在も検討中である。 この分析作業の対象となっている数値データは、前向き症例集積研究によって得られたものであり、対照群が存在しない。そこで比較検討が可能な先行研究のデータ(歴史的対照群)が存在するどうか、現在データベース検索と絞り込み作業を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナパンデミックの影響で当初の予定が遅れたことと学務が多忙だったため、申請時の予定より進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
得られた数値データの分析結果を論文化して公開するとともに、適切な歴史的対照群が選出できた場合はその比較作業を行う。さらに、数値データでは示されていない患者のナラティブから臨床的に意味のある言葉を抽出し、がん緩和ケアにおける鍼治療の意義について記述的な手法によって質的な評価を試みる。
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