研究課題/領域番号 |
20K10337
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2023) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2020-2022) |
研究代表者 |
米本 直裕 順天堂大学, 医学部, 特任准教授 (90435727)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自殺予防 / 系統的レビュー / 自然言語処理 / 誤分類 / 援助希求行動 / 評価指標 / 社会実装 / アウトカム / 臨床研究 |
研究開始時の研究の概要 |
自殺対策の継続的な推進、活動の維持、さらなる効果的な予防介入の改善の提案のため、自殺予防対策の普及と適応(Dissemination and Implementation)に関するプロセス指標・アウトカム指標を開発する。本研究では、自殺対策を現場で普及、適応する際に、何をどのように測定すべきかを検討し、標準的なプロセス、アウトカム指標を開発する。指標の分析法、報告や公開の方法も検討する。研究成果は臨床実践でも公衆衛生対策、政策実施でも応用可能である。
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研究実績の概要 |
本研究は自殺予防介入のエビデンスを現場に普及、適応する際のプロセス指標、アウトカム指標を開発することが目標である。本年度は、新たにプロセス指標、アウトカム指標の開発における方法論的な課題に着目した研究を中心に行った。1つは、近年多くの分野で導入の進む、機械学習、なかでも自然言語処理に注目し、当該分野での活用、応用についての系統的レビューを行い、日本自殺予防学会にてポスター発表を行った。自殺予防の領域では、欧米では応用研究が進み、電子カルテなどを対象とした精度の高い研究も報告されており、今後、大規模言語モデルの応用が待たれているという現状を明らかにした。また、関連したテーマで、自殺行動におけるプロセス・アウトカム指標の誤分類及び過少報告の問題に着目し、系統的レビューを行い、国際学会で発表した。誤分類とは情報バイアスの1つであり、過小評価や過大評価を引き起こすバイアスである。誤分類には、Non-differential misclassification(プロセス指標、アウトカム指標が、偏りなくランダムに誤分類されること)、Differential misclassification(プロセス指標、アウトカム指標が、ほかの因子と関連して系統的に誤分類されること)がある。この誤分類バイアスの問題は、自殺予防の領域の多くの研究で問題は指摘されてはいるが、問題が起こりやすい特定の領域の同定、偏りのタイプ、誤分類や過少報告があった場合に、どのように調整するか、調整の方法や報告における方法の改善については、いまだ研究が十分に進んでいないことを明らかにした。継続して、データの整理および分析を行っている。さらに、以前から継続しておこなっている小児がんと自殺行動に関するレビューに関して、最新のデータに更新を行い、データ整理及び分析を行い、その成果を論文にまとめ、英文誌に投稿した(現在、査読中)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度においても国際会議や学会がオンラインでの参加になる影響があった。円滑にコミュニケーションをとるため、オンラインの情報ツールを積極的に活用した。引き続き、研究を順調に進捗することができた。
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今後の研究の推進方策 |
学会発表を行ったものについて、さらに分析を行い論文化に注力したい。今後の研究動向を把握するため、国内外の学会や会議に参加し、あわせて成果を発表したい。
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