研究課題/領域番号 |
20K10343
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
安倍 博 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (80201896)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医学教育 / 概日リズム / 睡眠 / 睡眠日誌 / スリープスコープ / 学業成績 / 高照度光療法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の医学教育において、学生の学力低下による留年・休退学の増加に対する予防は喫緊の課題である。本研究では、睡眠の時間生物学的特性に基づく医学生の修学・生活面への支援法を検討することを背景として、以下について検証することを目的とする。①医学生の睡眠の概日リズムおよび睡眠の質と学業成績との関連性の1~3年次での経年傾向を明らかにする、②同時に、睡眠に問題のある学生への高照度光療法による介入の1~3年次での経年効果を検討する。これにより、睡眠・時間生物学的視点に基づく年次縦断的な学生支援が、臨床実習までの医学生のドロップアウトを防ぐ一つの方法となることを確かめる。
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研究成果の概要 |
医学科2年次以降の学生について、高照度光療法による睡眠・概日リズムへの影響を調べ、睡眠・時間生物学的特性に基づく経年的な修学支援の効果を検討した。その結果、睡眠リズムが不規則な学生において、高照度光療法により睡眠の質には変化がなかったが睡眠リズムが改善する傾向が見られた。このことから、2年次以降においても継続的に睡眠・概日リズムに基づく学生支援と修学指導が重要であることが示唆された。 医学科1年次生の睡眠についてコロナ禍前後で比較した。その結果、コロナ後の学生は睡眠の質が低下する傾向が見られ、遠隔授業でも適切な睡眠・概日リズム指導が必要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の医学教育では、国際標準に基づく教育改革により臨床実習期間が延長され、低中学年での基礎・臨床医学の専門科目カリキュラムが過密になったことから学生への負担が著しく増加している。そのため1~3年次での留年・退学やメンタルヘルスへのリスクが高くなっていることから、大学として組織的な学生支援や修学指導の強化が求められている。本研究成果は、睡眠など時間生物学的視点に基づく学年を超えた経年的・継続的な指導が、カリキュラム改革による医学科学生の抱える問題への対処方法になり得ると考えられる。
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