研究課題/領域番号 |
20K10362
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 大阪大学 (2023) 関西大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
村田 忠彦 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (30296082)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 心停止 / 自動対外式除細動器 / 合成人口データ / 自動体外式除細動器 / 合成人口 / 心停止シミュレーション / AED最適配置 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国のAEDの設置状況について,実際の心停止事例に対して,新潟市を対象とした研究では,わずか23.5%の人口しかカバーできていなかったこと,また,所沢市の仮想的な合成人口に対して推計されたAEDの人口カバー率は最大でも55%にしかならないことが確認されている.本研究課題では,研究代表者が開発した日本全国の合成人口を用いることにより,全国的なAEDの人口カバー率を明らかにすることで,救急医療での課題において,明確に改善が必要な地区や地域を可視化し,突然の心停止に備えた環境の構築に取り組む.
|
研究成果の概要 |
本研究課題では,心停止発生シミュレーションに基づく自動体外式除細動器(AED)の最適配置への合成人口データの応用研究に取り組む.合成人口データとは,日本の全人口の世帯構成・構成員の年齢,性別,所得などを,公開されている統計に基づいて,仮想的に合成したデータである.心停止事例の65%が自宅で発生する現状に注目し,自宅での心停止患者の救命に必要なAEDの日本全国の配置状況の分析を行った.分析結果をもとに心停止患者の発生シミュレーションを実施し,適切なAEDの配置の検討を行った.市町村単位から都道府県のシミュレーションに拡大することにより,同一県内での自治体による違いを明らかにできた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により,AEDの設置状況に応じたシミュレーションが可能となった.市町村単位のシミュレーションから都道府県単位のシミュレーションに拡大できたことにより,同一県内であっても,協力者の割合によって,救命の効果が異なることがわかった.また,自宅内での心停止事故においては,家族だけでなく,近隣の協力者にAEDの運搬を依頼することにより,救命の可能性があがる10分以内の運搬が達成されやすいことがわかった.その際,近隣の居住者のうち,5%が協力できるだけでも,AEDの運搬の助けになることがわかった.
|