研究課題/領域番号 |
20K10375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高橋 徳幸 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (00758732)
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研究分担者 |
伴 信太郎 愛知医科大学, 医学部, 特命教育教授 (40218673)
松久 貴晴 名古屋大学, 医学系研究科, 客員研究者 (80782101)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 共感 / 総合診療科指導医 / 質的研究 / 簡略版質問紙 / CARE Measure / 質問紙 / 鍼灸師 / CARE measure / 日本語版 / 総合診療 / 研究分野 / 患者の視点 / Visual CARE Measure / 外来実習 / 医療面接ピア・ロールプレイ実習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、医師・医学生の共感を患者の視点から評価することを促進するために、以下の二点の研究を行う。まず既に我々が開発した、患者の視点から医師の共感を評価する日本語版CARE(Consultation And Relational Empathy)Measureを、医学部5年生向けの実習プログラム(外来医療面接実習と医療面接ピア・ロールプレイ実習の融合実習)で、患者の医学生評価に使用し、それによって医学生にどのような影響が生じるかに関して質的に探索する。次に、挿絵を用いて明示化し、質問項目を簡略化したVisual CARE Measure日本語版を開発する。
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研究実績の概要 |
本計画では、医師の共感を患者の視点から評価する10項目の質問紙である日本語版CARE(Consultation and Relational Empathy) measureについて、卒前・卒後一貫した 実施を促進するための教育方略や簡略版の開発を目的としている。新型コロナウイルス感染症によって調査環境に変更が生じたため、非接触環境でも実施できる研究設問として下記2点を設定し、実施した。1)共感を重視する専門診療科である総合診療科は多様であると言われているが、その研究分野の多様性はこれまで他分野との比較によっては示されていなかった。そのため、その比較を行う横断研究を文献調査によって行った。2)既に出版されている日本語版CARE measureのデータ(Aomatsu, et al., 2014) を用いた二次データ解析によって、日本語版CARE measure簡略版を検討した。その結果、質問6(あなたに対する配慮や思いやりを示した)と質問9(あなたが 主体的に取り組めるように援助してくれた)の2項目が簡略版となりうる可能性が示唆された。その後研究調査環境に関して接触環境が許容されるようになった時勢を受けて、現在2項目簡略版の実用化に向けて、2項目簡略版を10項目版と比較することや、診療等への満足度と比較することによる性能評価(妥当性評価や信頼性評価)を実施している。また、質問紙の汎用性拡大のため、医師以外の専門職について、特に鍼灸師に対する質問紙の使用可能性について検証している。さらに、総合診療科指導医の共感の認識構造について探索している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症のため、本研究の対象者あるいは参加者として想定されていた患者や学生に対する、接触を伴う調査が困難になった。そのため非接触環境でも実施できる研究設問について、「研究実績の概要」に示した通り新たに計画した。計画の修正と実行の過程に一定の時間を要したため、全体の計画からやや遅れる状況になった。
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今後の研究の推進方策 |
2項目簡略版の実用化に向けて、2項目の質問紙としての性能評価(妥当性評価や信頼性評価)を実施し、現在までにデータ収集を終了した。今後データ解析を実施し、成果報告を行う予定である。さらに、鍼灸師に対するCARE_Measure質問紙の使用可能性について検証を予定している。総合診療科指導医の共感の認識構造について探索している。
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