研究課題/領域番号 |
20K10394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 国立保健医療科学院 |
研究代表者 |
白岩 健 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (20583090)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 選好に基づく尺度 / 医療経済評価 / QALY / QOL / QOL値 / 効用値 / 質調整生存年 / AP-7D / 介護者 / ASCOT / 医療技術評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究における学術的背景としては、医療技術の「アウトカム」をどのように測定するかという課題がある。アウトカムといっても各領域によってその考え方等は異なるであろうが、ここでは特に、医療技術評価あるいは医療経済評価を特に政策応用する際には、その結果を医療技術の償還や価格の調整に用いることが一般的であり、そのためのアウトカムとしては、生存年をQOL値で調整したQALY(質調整生存年)が標準的に用いられる。本研究においては、QOL値を測定するための、尺度(質問票)の開発、換算表(回答をスコアに換算するもの)の作成、測定結果を解釈するための国民標準値の作成などについて、種々の尺度を用いて検討を行う。
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研究実績の概要 |
本年は、疾患特異的な選好に基づく尺度(preference-based measure: PBM)のうちEORTC QLU C-10DとFACT-8Dに関して検討を行った。EORTC QLU C-10Dは生存期間(duration of life、1年/2年/5年/10年)を属性に加えた離散選択法(discrete choice experiment: DCE)を用いて、2,435名から健康状態の価値付けに関する回答を得た。各回答者には16個の健康状態の組み合わせについて、望ましい健康状態について選択をお願いした。これらの結果について条件付きロジット法を用いて解析を行い、EORTC QLU C-10Dは日本における換算表が確定した。EORTC QLQ C-30の回答からQOL値を推計することが可能となった。10ドメインのうち、影響の大きさの順に「physical functioning」「role functioning」「pain」「nausea」であった。日本における最悪値は-0.221であったが、これはすでに換算表の存在する諸外国と比べると、最悪値は0.048(Poland)、0.032 (US)、0.025(Italy)、-0.001(Germany 2)、-0.043 (Spain)、-0.083 (UK)、-0.096(Australia)、-0.111(Austria)、-0.15(Canada)、-0.159(Netherland)、-0.441 (France)となっており、日本はフランスを除き最も最悪値が小さい値を示した。 FACT-8Dに関しても現在解析が完了しており、公表に向けて作業を進めているところである。
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