研究課題/領域番号 |
20K10405
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 (2022) 福島県立医科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
竹島 太郎 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (50554565)
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研究分担者 |
濱口 杉大 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90538810)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 症状 / SymTrak / 高齢者 / 健康指標 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者における23の症状および2つの健康状態を包括的かつ簡便に測定できる新たな自己記入式調査票(SymTrak)が米国で開発,公表された.本研究では,日本語版の信頼性・妥当性を評価する.次に,日本語版SymTarkを用いて大規模住民調査を実施し,高齢者における症状の頻度を明らかにする.そして,SymTrakで測定可能な症状とQOL変化,転倒,介護認定,医療費等との関連を検証し,これらの健康アウトカムを予測するための予後予測ルールを作成する.SymTrakの健康指標としての意義が明らかになれば,高齢者の診療および地域における症状スクリーニング・予防介入に役立てることが期待できる.
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研究実績の概要 |
2020年3月の調査をベースラインとして追跡を開始した。ベースラインデータとして、基本情報(年齢、性別)、基礎疾患(がん、脳卒中、心筋梗塞の既往など)、生活習慣(喫煙、飲酒)、SymTrak、5感(視力、聴力、味覚、触覚、嗅覚)、痛み(強さ、部位、対処法)、生活の質(QOL)、身体活動度、サルコペニア、手段的日常生活動作(IADL)、孤独、社会的背景(教育歴、収入、同居人数など)、ヘルスリテラシーを測定した。 ベースラインデータを用いて、日本語版SymTrakの信頼性と妥当性を検証した。SymTrakは23の症状と2つ健康状態で構成されている。症状は頻度(4段階)、健康状態は程度(5段階)の回答選択肢からなり、各症状の頻度およびトータルスコアを集計した。因子分析では、主因子法を用いて固有値および各項目の因子負荷量を算出した。信頼性の検証ではChronbachαを算出した。基準関連妥当性の検証ではSF-8、SARC-F、転倒歴等を参照とした。解析の結果、原版と同様にSymTrakを構成する23症状は1因子構造であり、内的整合性はよく、SF-8と強い相関を認めた。 追跡は調査票および自治体が保有するデータを用いて実施した。調査票は2020年10月、2021年3月と10月、2022年3月に配布回収し、SymTrakトータルスコアの変化、QOLの変化、IADLの変化、転倒の有無などを測定した。また、自治体が保有する情報として、2021年6月までの死亡転出、2021年3月までの介護認定を集計した。さらに、各種データを突合し解析用データセットの作成を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
日本語版SymTrakの信頼性と妥当性の検証を終了した。2020年3月のベースラインデータおよびその後の1年間の追跡データを収集し、解析用に成形することができた。さらに1年間の追跡データを収集中である。
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今後の研究の推進方策 |
まず、日本語版SymTrakの信頼性・妥当性の検証結果を論文化し発信する。さらに、横断的な分析だけでなく、追跡データを用いて、死亡や介護認定、転倒の発生などをアウトカムとした縦断的な分析を進める。
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