研究課題/領域番号 |
20K10427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
渡邊 裕美 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50325479)
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研究分担者 |
平尾 嘉利 新潟大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (10647613)
北村 香織 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80468975)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 認知症 / バイオマーカー / プロテオミクス / 尿 / コホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
急激に増大する認知症患者の発症の抑制は公衆衛生・社会経済上の重要課題である。本研究は、認知機能低下に伴って変動する尿中タンパク質を明らかにし、健診などで簡単に受検可能な認知症予測バイオマーカー開発に貢献することを目指している。申請者らは地域住民コホートにおいて国際的な認知機能検査 (Mini-Mental State Examination [MMSE]) と尿検体の採取を継続して行っている。本研究はその尿検体を用いてプロテオミクス解析(質量分析)を行い、2015年から2020年の5年間の認知機能低下に伴って変動する尿中タンパク質を縦断的に特定する。
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研究実績の概要 |
本研究は、認知機能低下に伴って変動する尿中タンパク質を明らかにし、健診などで簡単に受検可能な認知症予測バイオマーカー開発に貢献することを目指した。申請者らは地域住民コホートにおいて国際的な簡易認知機能検査 (Mini-Mental State Examination [MMSE]) の実施と尿検体の採取を継続して行っている。本研究はその尿検体を用いてプロテオミクス解析(質量分析)を行い、2015年から2020年の5年間の認知機能低下に伴って変動する尿中タンパク質を縦断的に特定することを目的とした。 当初2020年度に、2015年に初回調査に参加した者を対象として、認知機能検査の追跡調査と尿検体の収集を行う予定であったが、COVID-19対応のために延期となり、2021年度の実施となった。初回調査時点で認知機能検査情報と尿検体を得られた415名のうち、約5年後の2回目調査で認知機能検査情報が193名から得られ、そのうち尿検体を得られたのは189名であり、5年間にMMSE得点が4点以上低下したものが19名であった。プロテオミクスを行う対象者として、5年間に認知機能が4点以上低下し、かつ、2回目調査時のMMSE得点が24点未満(認知症疑い)の7名を認知機能低下群(低下群)とした。認知機能維持群として,両調査時点でMMSE得点が28点以上で維持された者の中から、低下群と性・年齢を合わせた7名を選んだ。プロテオミクスの結果、ベースライン時尿、追跡調査時尿それぞれにおいて、認知機能低下群と維持群を、それぞれ、有意に判別するタンパク質群(バイオマーカー候補)を明らかにすることができた。2023年度に研究成果を国際誌で発表し、2024年度は複数の国内学会で発表した。
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