研究課題/領域番号 |
20K10450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
上山 純 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (00397465)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 除草剤 / バイオモニタリング / グリホサート / 尿中グリホサート / 曝露評価 |
研究開始時の研究の概要 |
除草剤は、農業分野や林業分野のみならず一般家庭でも使用されている身近な化学物質で、その生体影響に関する懸念が近年増加している。本研究では、大量のヒト尿サンプルに応用可能な尿中除草剤曝露マーカー測定法を世界に先駆けて開発し、既存の尿サンプルへの大規模応用により、集団ごとの曝露レベルの分布(個人間変動)、個人内変動、地域差、経年変化などの変動要因を解明するとともに、バイオモニタリングデータによるリスク評価指標を算出することである。
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研究成果の概要 |
本研究課題の目的は、大量のヒト尿サンプルに応用可能な尿中除草剤曝露マーカー測定法を世界に先駆けて開発し、既存の尿サンプル(小児、一般健常成人、農業従事者等)への大規模応用により、集団ごとの曝露レベルの分布(個人間変動)、個人内変動、地域差、経年変化などの変動要因を解明するとともに、バイオモニタリングデータによるリスク評価指標を算出することである。研究の結果、1)世界的にも分析のスループットに優位性のある尿中グリホサート測定法を開発し、2)日本人グリホサート曝露レベルを初めて明らかにした。本研究により、農薬のリスク評価の基盤となる技術と情報を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、将来の農薬のリスク評価に疫学研究の設計やその考察の基盤となる情報として貢献できるだけでなく、安全・安心を求める国民のニーズに対して応えることができ、EUや欧米とは異なる農業形態・生活様式のアジア圏で初めての取り組みであった。 規模が大きくかつ種種の採取デザインで得た既存のヒト尿サンプルをHBMに利用することから、経済性に優れたHBMを実施し、除草剤の曝露マーカーの特徴を多角的に理解できた。将来の慢性的な低濃度農薬曝露リスクを追求する環境疫学・労働衛生学研究、衛生行政の発展に大きく貢献しうる研究成果である。
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