研究課題/領域番号 |
20K10470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
楠 隆 龍谷大学, 農学部, 教授 (00303818)
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研究分担者 |
東 あかね 京都産業大学, 共通教育推進機構, 教授 (40173132)
武内 治郎 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60791324)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 疫学調査 / 小児 / アレルギー / 食物アレルギー / 鼻炎 / 花粉症 / 食事調査 / カロテノイド / 学童 / 保育所 / 生活習慣 / 疫学的研究 / アレルギーマーチ / 疫学研究 / 食習慣 / 小児アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、学童大規模疫学調査を通じて学童期の食習慣・生活習慣の中でアレルギー症状と関連する要因を見出し、成人へ向けてのアレルギーマーチの進展を予防する方法の確立へとつなげることである。近江八幡市の全小・中学生約8000名を対象として、アレルギー症状の有無とともに、食習慣・生活習慣の詳細を調査する。また小学校5年生約800名については、吸入性抗原特異的IgEや野菜・果物摂取量の指標となる皮膚カロテノイド量を測定する。これらの結果とアレルギー症状との関連性の検討を通じて、成人へ向けての食習慣・生活習慣への介入を通じたアレルギー発症予防法を明らかにし、今後の前方視的介入研究へつなげる。
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研究成果の概要 |
鶏卵アレルギーの早期解除に影響する背景因子の検討を行い、3つの除去継続リスク因子を同定した。小中学生の種目別スポーツ活動と鼻炎、花粉症有症率との関連を検討し、水泳は鼻炎、花粉症のリスクを高めることを示した。小学生における皮膚カロテノイド測定を行い、その妥当性を示した。保育所における食物アレルギーの実態を調査し、2013年と比較して2021年では有症率の低下、アレルギー対応の改善などを認めた。小児アレルギー外来にて除去段階に応じた牛乳アレルギー児における栄養素の摂取状況調査を行い、牛乳除去例ではCa摂取量は少ないが抗酸化作用を持つ様々な栄養素の摂取量が多く、食生活の工夫が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鶏卵アレルギー児除去継続の簡便なリスク因子が同定されたことで、食物アレルギー児への早期介入による予後改善が期待できる。水泳が鼻炎、花粉症のリスクを高めることがわかったことにより、水泳実施者への啓発による鼻炎、花粉症の予防、早期介入へつながる可能性がある。小児の皮膚カロテノイド測定の妥当性が示されたことで、小児の食習慣研究への応用が期待できる。保育所通所児における鶏卵アレルギー低下傾向は、早期摂取指導が予防につながる可能性を示唆している。牛乳アレルギー児の食生活が良好であったことは保護者の食への高い関心の表れと評価できる。以上、小児のアレルギー進展を予防するための多くの示唆が得られた。
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