研究課題/領域番号 |
20K10519
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
安野 哲彦 福岡大学, 医学部, 准教授 (80551994)
|
研究分担者 |
伊藤 建二 福岡大学, 医学部, 准教授 (00580234)
有馬 久富 福岡大学, 医学部, 教授 (20437784)
吉村 力 福岡大学, 医学部, 准教授 (20511885)
升谷 耕介 福岡大学, 医学部, 教授 (30419593)
前田 俊樹 福岡大学, 医学部, 准教授 (50555555)
川上 翔太郎 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (30881304)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 口腔細菌叢 / 慢性腎臓病 / 腸内細菌叢 / 腸内細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
(1)慢性腎臓病(CKD)と健常者の腸内・口腔内細菌の比較、(2)CKD重症度と腸内・口腔内細菌の関連を検討し、さらに(3)CKD原疾患別の詳細な検討を行うことにより、CKD新規発症および重症化に関連する細菌を明らかにし、将来のCKD発症・重症化予防につなげ、医療費を削減し、健康寿命を延伸したい。
|
研究実績の概要 |
慢性腎臓病(CKD)による腸内細菌叢の変化が尿毒症物質などを介して、腎障害、全身の臓器障害につながることが明らかとなってきた。しかしながら、腸内細菌叢が変化する機序、腸内細菌叢からの代謝産物とその生体反応、腸内細菌叢を標的とした治療への応用など検討すべき課題が多い。腸内細菌叢は、CKD患者で変化していることが報告されているが、CKDステージ毎に腸内細菌叢の変化を検討した報告は少ない。CKDステージ毎の腸内細菌叢の変化を解明することを目的とした。対象は透析療法を受けている患者を含むCKD患者(ステージG3,G4,G5,G5D)73人で、年齢と性別をマッチさせた健常者20人を対照群とした。プロバイオティクス、プレバイオティクス摂取者は除外した。腸内細菌叢は、16SリボソームRNAのシークエンスにより解析した。群間比較は、Linear discriminant analysis (LDA) with effect size measurements(LEfSe)解析を行った。LDAスコア 3以上を有意差とした。生態系間の 多様性の群間比較には菌叢距離を用いて主座標分析を行いPERMANOVAにて群間比較を行った。細菌の属レベルでは、対照群と比較してCKD群では酪酸菌のラクノスピラ、ブラウティア、コプロコッカス、アナエロスティペス、ローズブリアが減少していた。ラクノスピラのみ、CKDステージG3a以降全てのステージで減少していた。複数の酪酸菌の減少はCKDステージ G3b,G4, G5, G5Dにおいて認めた。Yasuno T, Takahashi K, Tada K, Hiyamuta H, Watanabe M, Ito K, Arima H,Masutani K. Dysbiosis of Gut Microbiota in Patients with Chronic Kidney Disease. Intern Med. 2024 Feb 1;63(3):347-352. doi: 10.2169/internalmedicine.1602-23.Epub 2023 Jun 21. PMID: 37344438; PMCID: PMC10901723.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析結果は出ており、論文、学会などで発表を予定している。
|
今後の研究の推進方策 |
慢性腎臓病の腸内細菌叢の傾向は分かっており、症例数を増やし、口腔内細菌叢との比較を行い、病態解明につなげていく。 学会、論文などで今年度は研究成果を発表する予定である。
|