研究課題/領域番号 |
20K10535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東北文化学園大学 |
研究代表者 |
吉田 裕人 東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (40415493)
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研究分担者 |
松崎 由里子 (木原由里子) 日本医療大学, 保健医療学部, 講師 (00772948)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 75歳以上の地域高齢者 / フレイル / 医療費 / 介護費用 / 費用抑制効果 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年3月に北海道美唄市において実施した高齢者健康調査(郵送調査)によりフレイルの有無を判定した75歳以上で介護保険認定を受けていない地域高齢者を前向きに追跡し、フレイル群と非フレイル群各群それぞれの医療・介護費用がどのように累積していくかを観察する。さらに、同様の調査を2022年度に実施し、75歳以上地域高齢者が非フレイルからフレイルに陥ることによる経済的インパクトを医療・介護費用を通じて算出する。また、介護予防を目的とした住民主体の教室活動などによるフレイル予防とその費用抑制効果を検証する。
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研究実績の概要 |
2022年度においては、2018年3月に美唄市在住の75歳以上地域高齢者を対象として実施したアンケート調査から得た健康情報(フレイルの有無、住民主体の介護予防教室への参加の有無の他、既往歴、生活習慣など)に医療・介護費用情報などが2018年12月分まで結合されているデータセットに新規に2019年8月までの同データが追加・整理され、その提供を美唄市から受けた。その上でフレイル「なし」群、プレフレイル群、フレイル群の3群間で介護保険新規申請までの期間と平均累積医療・介護費用を比較し、さらに美唄市で実施されている介護予防事業である「貯筋体操」参加の有無別のフレイル有症率の算出を行い、フレイル予防による費用抑制の可能性を検証した。17ヶ月間における新規介護保険認定者はフレイル群に多く、認定に至る期間も統計学的に有意に短かった。また、同期間における平均累積医療・介護費用は、フレイル「なし」群が約88万円、プレフレイル群が約95万円、フレイル群が約119万円とフレイル群が同じく有意に高額であった。さらに「貯筋体操」に「現在参加している」群において、「過去に参加したことがある」群、「参加したことがない」群と比較して、統計学的に有意にフレイル有症率の低さが認められた。 75歳以上の地域高齢者におけるフレイルの経済的インパクトと、北海道美唄市で実施されている介護予防事業のフレイル予防による費用抑制効果の可能性を確認することができた(第17回日本応用老年学会大会において報告)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初2022年度においては、2018年調査に回答を得られた美唄市の75歳以上地域高齢者を追跡するためのアンケート調査を実施する予定だったが、コロナ禍の影響を考慮して事業期間を1年延長し、同調査は今年度実施することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度(事業期間を1年延長)は、本研究課題の補助事業期間の最終年度であり、2018年のアンケート調査回答者を追跡するアンケート調査を実施する予定である。その上でこの期間中の研究対象者の健康状態の変化、例えば非フレイルからフレイルへと陥ることでどの程度医療・介護費用が増大するかなどを検証する。 また、2023年度もこれまでと同様に、総死亡・新規介護保険認定状況、医療・介護費用データを既存のデータセットに追加し、フレイル、非フレイル両群間の医療・介護費用の推移などを比較することで、性・年齢などを調整したフレイルの独立的な経済的インパクトを明らかにする。さらに、2020年に鹿児島大学の牧迫教授の研究グループによって実施されたアンケート調査データも本データセットに追加し、コロナ禍の影響も調整したフレイルの地域高齢者への独立的な影響を分析していく予定である。
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