研究課題/領域番号 |
20K10540
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
早坂 信哉 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (60406064)
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研究分担者 |
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 入浴 / 介護予防 / 抑うつ / 死亡率 / コホート研究 / 高齢者 / 認知症 / 主観的健康感 |
研究開始時の研究の概要 |
研究の基本デザインはコホート研究である。季節ごとの1週間当たりの入浴頻度と要介護状態の新規発生、認知症の新規発生、抑うつ状態の新規発生の縦断的な関連について、性別、年齢、その他の交絡因子を調整して分析し、その影響を明らかにする。 日本老年学的評価研究(JAGES)の一貫として、2010 年度に北海道から沖縄まで全国28 市町村の要介護認定を受けていない在宅の65 歳以上の高齢者16 万9 千人を対象に自記式郵送調査を行い、11万2 千人の回答(回収率66.3%)を得た。このデータを基本的にベースラインデータとして要介護状態の新規発生、認知症の新規発生、抑うつ状態の新規発生追跡調査を実施する。
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研究実績の概要 |
2023年度は2022年に行った大規模全国調査のデータ整理を行った。全国75市町村の65歳以上340,000人を対象とした「健康とくらしの調査」を他共同研究機関とともに2022年11月~12月に実施したが、本年度は回答者から返送された調査票を開封・整理、データ入力等の作業後、データ確認、データクリーニングやこれまでのベースラインデータとの結合等の作業を実施した。回収数は、対象数340,000人の70%である約238,000票であり、本学での担当は29,750票を担当した。 うつに関連する長期の追跡調査として2010年のデータと2016年のパネルデータの結合、統計処理を行い、うつ状態の発症と入浴の関連について昨年度論文を作成、投稿したが、その後、査読の対応として文献調査、再解析などを実施し、複数回査読への対応を行い、2023年7月に論文が採択された(The Journal of The Japanese Society of Balneology, Climatology and Physical Medicine https://doi.org/10.11390/onki.2359 ) 。その結果は2023年8月30日に一般社団法人日本老年学的評価研究機構からのプレスリリースを実施した。結果、報道各社より取材を受け週刊文春2023年8/10号「毎日入浴がうつに効く」p38-39他、16紙以上の新聞で掲載された。そのほか、JSTのサイエンスポータルで取り上げてもらい、https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20230814_n01/ 研究結果は広く周知広報し、一般の方にも研究結果を還元することができた。2024年度には認知症と入浴の関連に関して解析を進める予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ整理作業を行った他、論文か採択、掲載されプレスリリースを行い結果をメディアでも記事となり広く周知できたため。
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今後の研究の推進方策 |
うつと入浴の関連について解析が完了し、論文採択まで至ったため、2024年度は認知症と入浴の関連も解析する予定である。しばしば報道関係者よりうつと入浴に関しての研究結果の問い合わせがあるため、広報周知のため対応を実施する。2022年度行った全国調査のデータについては他共同研究機関と協力して引き続きデータ管理作業を行う。
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