研究課題/領域番号 |
20K10547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
南里 妃名子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 身体活動研究部, 室長 (20612435)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 酸化ストレス / 酸化バランススコア / 炎症性サイトカイン / 生活習慣 / 炎症性スコア / 尿中8-OHdG / 妥当性 / 慢性疾患 / 生活習慣病 / 炎症性マーカー / バイオマーカー / 抗酸化物質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、生活習慣因子(食事や喫煙など)とバイオマーカーを用いて酸化ストレスに関与する酸化促進因子と抗酸化因子をスコア化することで体内の酸化ストレス状態を評価し、生活習慣病バイオマーカーとの関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
体内の酸化反応と抗酸化反応の均衡が崩れ、酸化ストレスが高まると、慢性炎症リスクを上昇させることが報告されている。本研究は、生活習慣因子(食事や喫煙など)とバイオマーカーを用いて酸化ストレスに関与する酸化促進因子と抗酸化因子をスコア化することで体内の酸化ストレス状態を評価し、生活習慣病バイオマーカーとの関連を明らかにすることである。 本研究課題において、酸化バランススコア(Oxidative balance score:OBS)とhs-CRPとの関連を検討し、有意な負の関連があることを報告した。近年、複数の炎症性バイオマーカーを統合することで、炎症状態をより包括的に評価できる(Toriola et al.)ことが報告されているいるが、OBSと炎症性サイトカインスコアとの関連を検討した研究はない。そこで、血清サイトカインの測定が可能な患者2200人のデータを用いて、OBSと炎症スコアとの関連を検討した。 炎症性サイトカインスコアは、hs-CRP、IL-6、IL-8、IL-15、およびTNFのzスコアの合計として計算した。 その結果、男女とも、OBSと炎症zスコアとの間に有意な負の関連が認められた(男性:標準化β=-0.067, p-trend<.01; 女性:標準化β=-0.075, p-trend<.01)。また、個々のサイトカインバイオマーカーとの関連を検討した結果、男性では、hs-CRP(標準化β=0.108;p-trend<.01)、TNF-α(標準化β=0.014;p-trend<.01)とOBSとの間に負の関連がみられた。女性では、hs-CRP(標準化β=-0.074;p-trend<.01)、IL-15(標準化β=-0.015;p-trend<.01)、TNF-α(標準化β=-0.006;p-trend=0.01)とOBSとの間に負の関連がみられた。IL-8(標準化β=0.010;p-trend<.01)では、正の関連がみられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、複数の炎症性バイオマーカーを統合し、炎症状態をより包括的に評価できるスコアを用いて酸化バランススコアとの関連を検討した。また、これまで検討してきた解析について論文を作成し、国際学術誌にて2報報告した。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの成果について、国内または国外の学会にて成果の報告を行う。また、酸化ストレススコアと循環器疾患リスクとの関連について縦断データを用いて検討を行う予定である。
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