研究課題/領域番号 |
20K10585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
窪田 聡 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (90433614)
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研究分担者 |
遠藤 豊 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 教授 (90194050)
宮崎 裕子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (10827801)
三輪 洋靖 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (30367073)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 飲水 / 血圧 / 昇圧 / 冷水 / 飲水量 / 一回拍出量 / 冷炭酸水 / 核心温 / 起立性低血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
起立性低血圧は,転倒リスクや死亡リスクにつながるとされており,その発生を抑制することは重要な課題となっている.この課題に対し,飲水時の血圧上昇(昇圧)を応用することが期待されている. 本研究では,起立性低血圧の予防に飲水を応用する看護介入方法の確立を目指す.令和(R)2年度に健常若年成人,R3年度に健常高齢者を対象として,効果的な昇圧を得るための飲水の最小量の探索を行う.R4年度以降は,健常若年成人(R4年度)と健常高齢者(R5年度)を対象に,起立負荷試験を行いそのときの飲水の効果を検討する.以上をもって、起立性低血圧の予防に有効な飲水方法を提案する.
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研究実績の概要 |
200mLと100mLのミネラルウォーターで、温度を変えて飲水時の昇圧反応を測定した。温度は約4℃(以下、冷水)と約37℃(以下、体温水)とした。各実験の順番はランダムとし、日を変えて行った。対象は若年成人女性とし、すべての測定は卵胞期に行った。昇圧反応の測定にはFMS社製非観血連続血圧計Portapresを用い、Modelflow法を用いて、1回拍出量も求めた。室温は約28℃の温熱的中性域となるように調整し、サーカディアンリズムを考慮し、全ての実験は10:30~15:30に実施した。10分間安静としたのち、200mLの水は1分間、100mLの水は30秒間で飲水し、その後30分間のリカバリー期間を置いた。 飲水中、すべての条件で即自的な昇圧がみられた。200mLの冷水が最も高く、200mLの体温水と100mLの冷水は同程度の昇圧が得られた。最も昇圧が低かったのは100mLの体温水であった。100mLの冷水は15mmHg(収縮期)程度の昇圧が得られており、少ない量でも冷水を用いることで昇圧が大きくなることが示された。また、一回拍出量も上昇していた。一方で末梢血管抵抗は全ての条件で低下していた。 少ない水の量では昇圧が小さくなるが、冷却刺激によって昇圧効果を大きくできることが示唆された。急性の低血圧症状に対し、多量の水を用いなくても、即時的な改善を得るための方法を提案できる可能性が考えられる。末梢血管抵抗が低下していたが、これは昇圧に伴う圧受容器反射を介した調整によるものと考えられる。圧受容器反射の感受性が低下した自律神経障害患者や高齢者ではより大きな昇圧が得られることが考えられる。今後は温水での昇圧効果についても検討を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響により、被験者の体調等の厳格な管理を行う必要が生じた。その調整に従来よりも手続きが煩雑となり、時間を要した。また、コロナ感染症者の増加にともない、実験を中断する必要が生じ、実験実施期間に大きな制約が生じてしまった。そのため、円滑な実験遂行が困難となり、研究全体の遂行に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
現在、コロナによる制約は解消されつつある。本研究の遂行の遅れは実験の遂行の遅れが主な原因である。したがって今後は、共同研究者を増やし、円滑な被験者のリクルート、実験準備、実験遂行を図っていく。また、実験後の解析もスピード感をもって取り組むことができるように、共同研究者間で分担しながら、解析を進めていくこととする。これまでの分析で、統計解析時のモデリング方法は定まっている。そのため、これまでよりも迅速に解析処理を遂行できる見通しである。
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