研究課題/領域番号 |
20K10638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
岡安 誠子 島根県立大学, 看護栄養学部, 教授 (30346712)
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研究分担者 |
平井 由佳 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (20335524)
松本 亥智江 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (70262780)
川瀬 淑子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (80642652)
高橋 梢子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (90453240)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 教育信念 / 看護教育者 / ファシリテーション / 教育介入 / 看護信念 / 教育信念モデル / 看護教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,「看護教育ファシリテーションのための教育信念モデル」を開発する。看護実践は,特定の状況や文脈の中に存在する複雑な活動と言われる。それ故に,看護教育においては流動的な要素も除外されるべきでない。しかし,流動的な要素を内包した看護教育は常に複雑となる。流動的な看護教育の場で重視されるファシリテータとしての信念と行動原則について調査を行う。それらの分析によって「看護教育ファシリテーションのための教育信念モデル(案)」を開発し,定性的・定量的なモデルの検証,及び実際の教育へのモデル適用の可能性を検討する。
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研究実績の概要 |
令和5年度は、国内外の教育制度の違いを踏まえ、国内の臨地実習教育に関する教育介入研究について研究を行った。先行研究の教師の意思決定モデル(吉崎,1988)を参考に分析枠組みとし、「教育介入の前提」「教育介入トリガー」「教育介入判断」「教育介入」を枠組みとした内容分析を行った。 結果、「教育介入の前提」には、学生の実践経験、学生の自己認識、言動や思考プロセス、教育に活用し得る時間、教育者のマインドセットや計画などがあった。「教育介入トリガー」では、病態生理と患者の状態が統合的に理解できない、実践を振り返ることができない、患者の状況に適さないケア、学生自身のストレス状況、患者への関心不足、患者の安全への配慮不足、学生の自己評価のズレなどがあった。「教育介入判断」では、教育目標の達成状況、指導準備のための情報収集、指導効果と残された課題、介入に残された時間、介入の優先順位、学生に合わせた指導方法選択などがあった。「教育介入」では、学生の実践に対する承認、学生の理解を促進する助言、学生の理解促進を図る教育資源の活用、振り返りによる自己認識の促進、看護実践のモデル提示、教育者の態度コントロールなどがあった。 この結果は、国際学会で報告した。この研究を経て、臨地実習など常に変化する流動的な状況の中で、看護教員がどのような視点で教育介入を行っているのかについては明らかとなってきた。現在、この研究結果を更に見直し・精錬させ、論文化の作業を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究初期に、COVIT-19による対応による業務増大や活動制限を受けたことも一因としているが、研究計画を一部見直したことなどによる影響もある。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの研究活動で残された課題として、「教育観」および「看護観」と実際の教育介入に影響する介入判断との関連性を明らかにすることを経て、学生のアクティブな学習活動を促進する看護教育ファシリテーションのための教育信念モデルの作成を目指す計画である。
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