研究課題/領域番号 |
20K10639
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
|
研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
森本 美智子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60342002)
|
研究分担者 |
福崎 智司 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (00538712)
伊東 秀之 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (70253002)
田辺 文憲 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (80217108)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 環境整備 / 清拭性能 / 感染予防 / 殺菌 / シソ |
研究開始時の研究の概要 |
環境整備に消毒剤を含ませた環境クロスが多く使用され環境クロスを用いて病室を清拭後には消毒剤成分が残存の危険がある。本研究は自然な植物の殺菌性のあるシソ(青と赤)エキス成分を特定して殺菌効果を明確にする。臨床現場で看護者がシソエキスを用いて環境整備の効果を検証し環境整備を院内感染予防につなげる。1.環境整備方法の実態調査、2.シソ(青・赤)のエキスの活性成分の特定検証、3.特定されたシソ成分の殺菌効果、4.効果的なシソのエキス成分・殺菌効果から適切な不織布(環境クロス)を選択し、環境整備のふき取り・殺菌効果の検証、5.臨床現場でのシソエキス成分を用いての環境整備のふき取り・殺菌効果の検証を行う。
|
研究実績の概要 |
1.研究目的:臨床現場を想定しシソ液を不織物の環境整備(ふき取り)の効果を探究する。臨床現場で環境整備の効果を検証する。 2.研究実績:1)シソの実験:新鮮な青紫蘇および赤紫蘇について、70%含水アセトンでホモジナイズ後、ろ過を行い、不溶物を除去した。得られたホモジネートについて減圧下でアセトンを除去後、極性別に活性評価を行うために、ジエチルエーテル、酢酸エチルおよび水飽和1-ブタノールで抽出を行った。得られた画分は減圧下で濃縮乾固又は凍結乾燥し、ジエチルエーテル、酢酸エチル、1-ブタノールおよび水エキスを調製後、活性評価に供与した。2)シソの抗菌効果:黄色ブドウ球菌、大腸菌、緑膿菌の菌液に、各種シソ抽出画分(1mg/mL)を室温で10分間作用させ、シソ抽出物の抗菌効果を調べた。その結果、青シソのジエチルエーテル画分と、青シソおよび赤シソの酢酸エチル画分は、3菌種とも60%以上の菌数減少効果を示した。また、バクテリオファージに対しては、青シソのジエチルエーテル画分と赤シソの酢酸エチル画分は40~58%の抑制効果を示した。3)シソ含浸不織布にて抗菌拭きとり効果:青シソおよび赤シソから各々6種類の抽出画分を調製してレーヨン不織布に含浸させた後、細菌(黄色ブドウ球菌、大腸菌)に対する抗菌効果(フィルム密着法)を検討した。その結果、顕著な抗菌性は見られなかったものの、いずれも酢酸エチル画分に生菌数を20~70%減少させる効果が認められた。この含浸不織布で細菌付着ステンレス鋼を拭き取った結果、ステンレス鋼上の生菌数は92~99%まで減少させることができた。4)コロナウイルス感染症の影響により、臨床現場おいては感染拡大防止のために、外部者の病院内の立ち入り禁止となり、データ収集の中止を余儀なくされた。今後は、臨床現場で許される限り、データ採取を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
環境整備に関して、臨床現場でのデータを採取の予定であったが、COVID-19 の影響により、予定していた臨床現場では、外部者の立ち入りが禁止となりデータ採取ができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
環境整備に関して、可能な限りデータを採取できるように、2~3病院へ再度依頼を行い、データ採取を行う。シソの採取による、静菌が不明確な部分の実験計画の見直し実験を再度行う。
|