研究課題/領域番号 |
20K10645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
本谷 久美子 埼玉医科大学, 保健医療学部, 准教授 (70458537)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 看護学教師 / 病態 / 教授活動 / コンピテンシー / 尺度開発 |
研究開始時の研究の概要 |
病態の知識は、看護実践の根拠を明確にし、臨床判断能力の基盤となる。しかし看護学生の知識修得は十分とはいえない。本研究では、看護学教師(以下教師)の病態教授活動の指導指針となる尺度開発を目的とする。研究課題1では、教師が看護学実習において看護学生に病態をどのように教授しているのか、その指導プロセスを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)を用いて明らかにする。研究課題2では、課題1の結果と先行研究および省庁等の報告書をもとに、教師のコンピテンシーモデルに基づく病態教授活動自己評価尺度を作成し、全国看護系大学の教師を対象に、本調査、再テストを実施し、尺度の信頼性と妥当性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では,教師のコンピテンシーモデルに基づく「実習における病態教授活動評価尺度」を開発した.病態教授のハイパフォーマな教師の実習における病態教授活動を記述し,その成果をもとに尺度原案37 項目を作成した.探索的因子分析により6 因子23 項目が得られ,確認的因子分析のモデル適合度はGFI = .899,AGFI = .858,CFI = .924,RMSEA = .063 であった.外的基準との相関が認められ,Cronbach’s α 係数は尺度全体 .911 であった.また,再テスト法では得点間の相関は尺度全体 .911 であった.本尺度の信頼性・妥当性は概ね確保されていることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,患者の高齢化や疾患の重複,生活習慣の多様化,治療技術の高度化および集学的治療,多剤投薬など,病態に関係する情報が複雑に絡み合い,対象の病態理解はますます困難をきわめている。教師が実習において活用可能な病態教授活動の指標が必要である.本尺度は,教師の実習における教授活動の質を病態教授という視点から客観的に把握することを可能にし,学生の病態を踏まえた対象理解や看護の実践に導く教授活動に貢献する.また,教師の病態教授活動を方向づけるだけでなく,尺度に照らして自らの教授活動を評価,内省することで教師のコンピテンシー向上につながる可能性も期待できる.
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