研究課題/領域番号 |
20K10653
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 神戸常盤大学 |
研究代表者 |
中田 康夫 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (70295773)
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研究分担者 |
伴仲 謙欣 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 助教 (50752119)
高松 邦彦 神戸常盤大学, 保健科学部, 准教授 (80392017)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 看護基礎教育 / 数理・データサイエンス教育 / ミニマム・エッセンシャルズ / アブダクション(仮説推論) / 信念対立 / データドリブン型(データ駆動型)アプローチ / 哲学的背景 / モデルカリキュラム / 数理・データサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、保健師助産師看護師学校養成所指定規則の改正に伴い令和4(2022)年度から適用される新カリキュラムの実施に向けて、看護基礎教育においても以前よりその重要性が指摘され、各養成校において科目設定がなされている「数理・データサイエンス」の近接領域である「情報学」「コンピュータサイエンス」「統計学」を融合した看護基礎教育における「数理・データサイエンス教育」のミニマム・エッセンシャルズ(教育内容を編成する際の『最小限必要不可欠なもの』)を明らかにすることを目指している。本研究成果に基づく新カリキュラムの構築と運営により、「Society 5.0」にふさわしい看護職人材養成が可能となる。
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研究実績の概要 |
本研究の最終目標は、保健師助産師看護師学校養成所指定規則の改正に伴い2022年度から適用される新カリキュラムにおける看護基礎教育独自の「数理・データサイエンス教育」のミニマム・エッセンシャルズを明らかにすることである。2020年度には、2022年度に新カリキュラムの運用を開始しなくてはならない各看護師養成校に資するために、2020年4月に数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムが公開した「モデルカリキュラム(リテラシーレベル)」をもとにしつつも、ここには明示されていない数理・データサイエンスの哲学的背景である「データドリブン型(データ駆動型)アプローチ」を入れ込んだ看護基礎教育における「数理・データサイエンス教育」のミニマム・エッセンシャルズを提唱し、この成果が神戸常盤大学紀要(14巻、pp.38-46、2021)に掲載された。これを土台として、2021年度には、仮説ドリブン型アプローチとデータドリブン型アプローチは、互いに独立に存在するのではなく、両者は表裏一体な関係にあり、なおかつこの両アプローチの関係は、数理・データサイエンス教育の哲学的な背景となっていることから、看護学における方法論間の信念対立に陥らないためにも、データドリブン型アプローチがミニマム・エッセンシャルズとして必要不可欠であることを明らかにし、その成果が神戸常盤大学紀要(15巻、pp.12-19、2022)に掲載された。これをもとに、3年目の2022年度には、アブダクション(仮説推論)は、仮説を具体化する演繹や仮説を検証する帰納と相反するものではなく、仮説を形成するための推論法であり、看護学における方法論間の信念対立に陥らないためにも、アブダクションがミニマム・エッセンシャルズとして必要不可欠であることを明らかにし、その成果が神戸常盤大学紀要(16巻、pp.52-59、2023)に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍にもかかわらず、1年に1本のペースで原著論文が掲載されたことから、進捗状況としては上記の「区分」とした。
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今後の研究の推進方策 |
1年目、2年目と同様、文献調査や、研究分担者との議論を進めた結果、昨年度明示できた「データドリブン型(データ駆動型)アプローチ」の概念は、アブダクション(仮説推論)はデータドリブン型(データ駆動型)アプローチと親和性が高く、仮説を具体化する演繹や仮説を検証する帰納と相反するものではなく、仮説を形成するための推論法であることから、看護学における方法論間の信念対立に陥らないためにも重要であることを新たに発見した。この3年間の研究成果をもとに、最終年度にはその集大成としての論文化と学会発表を目指す。
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