研究課題/領域番号 |
20K10657
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
長谷川 智子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (60303369)
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研究分担者 |
青池 智小都 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特命助教 (00749658)
梅田 尚子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特命助教 (10808306)
出村 佳美 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (30446166)
上原 佳子 福井大学, 学術研究院医学系部門, 教授 (50297404)
北野 華奈恵 福井大学, 学術研究院医学系部門, 講師 (60509298)
橋本 容子 東京医科大学, 医学部, 講師 (90789695)
藤田 結香里 福井大学, 学術研究院医学系部門, 助教 (20827919)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 意思決定 / 慢性疾患 / アドバンス・ケア・プランニング / ACP / ACP支援 / 看護介入 / セルフマネジメント / 意思決定行動 / 看護教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,セルフマネジメントを単なる日常生活行動と捉えるのではなく,患者の意思の元に自らの生活行動を変化させていくプロセスと捉えている。また,看護教育介入も単なる知識と技術の提供ではなく,共感的態度や意思決定支援を含む包括的な教育介入として捉え,患者がセルフマネジメント力を獲得していく過程への関わりに注目している。本研究により,慢性疾患患者の意思決定行動とセルフマネジメント行動向上のための効果的な看護教育介入方法が明らかになることにより,患者に適したカスタムメードな看護教育介入が可能となり,慢性疾患患者の安定した自分らしい生活の確保が実現する。
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研究実績の概要 |
研究の目的は、慢性疾患患者が最期まで意思決定をし、自分らしい生活を継続できるようなセルフマネジメント向上と、そのための看護介入の提案することである。対象者の意思決定に強く関与するのが、そのプロセスであるアドバンス・ケア・プランニング:ACPであり、看護師のACPへの介入が、対象者の意思決定に影響をおよぼす。そこで、ACP関連の看護師の行動や意図等の関連因子の明確化を行った。 糖尿病患者に携わる看護師のACPにおける「行動」ならびに「行動意図」について、計画的行動理論に基づいて生成された影響要因との関連性を検証するための調査を行った。分析はACPの「行動意図」と「行動」を従属変数、影響要因を独立変数とした重回帰分析を行った。その結果、「行動意図」に影響していた因子は「介入スキルの知識」(β=.313, p=.001)、「態度」(β=.238, p=.009)、「概念的知識」(β=-.185, p=.022)であった。糖尿病患者に携わる看護師のACPの「行動意図」には、「介入スキルの知識」、「態度」、「概念的知識」が有意に影響を与えていた。 次に、慢性疾患を持つ者が多い介護保険施設利用者に対する看護師のACP支援に関する調査を行った。対象は介護保険施設の看護師500名とした。分析は看護師のACP 支援行動を従属変数とした重回帰分析等を行った。その結果、主観的規範と態度(r=.844,p<.01)、ACP 支援行動(r=.990,p<.01)に強い有意な相関があり、ACP研修参加と主観的規範(r=.336,p<.01)、ACP支援行動(r=.363,p<.01)、スキルの自信と組織の取り組み(r=.409,p<.01)に有意な相関があった。重回帰分析の結果、介護保険施設の看護師のACP支援行動には、主観的規範、組織の取り組み、ACP研修参加が有意な関連を示した(調整済R2=.99)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
慢性疾患患者を看護する看護師を対象とした調査ができており、分析結果も徐々に明らかとなってきた。その結果を学会発表、論文投稿に取りかかっているため順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は学会発表する予定の内容について論文作成を進めると共に、投稿中の論文の完成を目指す。また、分野間の比較を行い、疾患間の相違を明らかにする予定である。
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