研究課題/領域番号 |
20K10661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
勝山 貴美子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (10324419)
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研究分担者 |
加藤 憲 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 教授 (90753038)
撫養 真紀子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (60611423)
朝倉 輝一 東洋大学, 法学部, 教授 (00522913)
真野 俊樹 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (20327886)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 道徳的苦悩 / 道徳的推論 / 多職種連携教育 / Covid-19 / 地域包括ケア / 自律と連帯 / Moral distress / 離職 / 当事者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は2点である。医療者がどのような場面で道徳的苦悩を感じているかを明らかにし,これを教材化し、道徳的推論の能力を向上させる当事者を中心においた多職種連携の教育プログラムの構築すること,およびこのプログラムを支援するファシリテーターの育成である。現在,倫理的問題を集約した教材はいくつかあるが,多くは,臨床の一場面であり組織的な問題も含む道徳的苦悩に関する教材であり多職種を対象とする教育プログラムは少ない。本教育プログラムは,道徳的苦悩を生じた事例を教材化し用い,多職種の議論の中で,参加者自身の価値の違いを際立たせ,深い洞察力を持って道徳的推論を行うことのできる力を養うことが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、医療者が直面している道徳的苦悩の経験を教材化し、道徳的推論の能力を向上させる当事者を中心においた多職種連携の教育プログラムの構築すること、およびこのプログラムを支援するファシリテーターの育成に向けた基礎的な研究である。道徳的苦悩の実態、特にCovid-19に関連する国内外の研究、公開講座の開催、地域包括ケアシステム、Covid-19に関連して生じた社会の歪み、責任論に関して哲学的考察を行った。複数の医療機関において多職種を対象として「倫理的なジレンマ」、「道徳的苦悩」を生じた事例と上記の成果を踏まえ教材を作成し、これらを用いた多職種を対象とした教育を実施、評価をした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、医療の高度化や人々の価値観の多様化、地域包括ケアが推進によって多様な価値を持つ人々や多職種と連携する際に生じる倫理的・道徳的苦悩を、多職種や市民の経験を踏まえ哲学的な考察をし「医療倫理・臨床倫理」と組織の関係に焦点を当てた教育を実施した点は学術的に意義がある。作成した教材はその職種にとっては日常的だが多職種で議論をすることで参加者自身の価値の違いを際立たせ、深い洞察力をひきだすことにつながり、道徳的推論の力を養う。組織文化は人々が学習し共有された暗黙の仮定であり、その組織の構成員の態度や行動に影響を与える。多職種での教育はこのような暗黙の仮定を一旦、自覚する機会となるからである
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