• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

刺入部観察や血液逆流が可能な「装着型点滴滴下シミュレーター」の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K10664
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58050:基礎看護学関連
研究機関三重県立看護大学

研究代表者

玉田 章  三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (50252151)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードシミュレーション教育 / 点滴静脈注射 / 看護学 / シミュレータ / 点滴静脈内注射 / 看護学教育 / 看護技術 / 点滴 / シミュレーター / 看護教育 / 看護演習 / 点滴観察
研究開始時の研究の概要

看護学実習においての学生の看護行為の実施については、患者の安全確保のために実践可能レベルにまで技術を習得させて臨ませる必要性がある。本研究では、臨地実習前の学内演習において点滴管理として必要な滴下スピードの調整や血液逆流防止といった技術が学べる学生などの模擬患者に装着できる「点滴滴下シミュレーター」を開発する。さらに学生を模擬患者とした学内演習の授業において開発した「点滴滴下シミュレーター」を使用し、点滴管理技術に焦点をあてた事後課題レポートから「点滴滴下シミュレーター」を使用しなかった演習との比較により装着型「点滴滴下シミュレーター」の学習効果を明らかにする。

研究実績の概要

本研究は、点滴静脈内注射(以下、点滴)の管理として必要な「滴下スピードの調整」や「血液逆流防止」などを学ぶことができる「点滴滴下シミュレータ」を開発し、その学習効果を検証することを目的としている。
2021年度に開発を完了し、特許申請が終了した「点滴滴下シミュレータ」ではあったが、2022年度に試験的使用の際にシミュレータが前腕からずれたり、また抜け落ちるなどの課題があることが判明した。このことからシミュレータの装着方法をマジックバンテージから粘着シートに変更した。この改良によってシミュレータがずれる問題は解消され、さらに点滴をうける患者をより現実的に近い状態に再現できるようになった。そのうえ、装着が簡単かつ短時間で可能となるなど副次的な効果もみられた。
改良した「点滴滴下シミュレータ」を学生を模擬患者とした2022年度の学内演習で使用して学習効果の調査を行った(シミュレータ群)。調査は、模擬患者に点滴された状態を再現するまでの時間測定、複数の看護系教科書から点滴実施中の観察や注意点などを抽出して質問項目とした学習調査用紙により行った。なお、「点滴滴下シミュレータ」を使用しない従来の方法(前腕部に留置部分を切った点滴カテーテルをドレッシング剤で固定して吸水パットで覆って滴下)においての学習効果のデータは2020年度に収集した(対照群)。2023年度にはシミュレータ群と対照群の学習調査用紙の項目を数値化して統計学的に分析し、教育的な効果を検証する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナ感染症が継続し、臨地実習での対応を必要としたことから研究の進捗が遅れている。2020年に実施した従前の方法(前腕部に留置部分を切ったカテーテルをドレッシング剤で固定して吸水パットで覆って滴下)での学習効果のデータと、2022年度に「点滴滴下シミュレータ」を使用した方法によるデータとの比較分析が遅れて、それに伴い論文執筆が滞っている。なお、「点滴滴下シミュレータ」は「装着型点滴シミュレータ」の名称で令和4年に特許出願をし、2023年5月30日に特許に登録された(特許第7288532号)。さらに、製品化につなげるために2023年9月7日に開催された三重ライフイノベーション展示会において「装着型点滴シミュレータ」の展示・説明を行った。

今後の研究の推進方策

2020年に実施した従前の方法(前腕部に留置部分を切ったカテーテルをドレッシング剤で固定して吸水パットで覆って滴下)での学習効果のデータと、2022年度に「点滴滴下シミュレータ」を使用した方法によるデータの収集および分析は完了していることから論文執筆につなげる。
「点滴滴下シミュレータ」は滴下可能な時間を約30分と想定して製作したが、滴下スピード=滴下量を増加させると滴下可能な時間が大幅に減少することや、シミュレータ本体のケース内の可撓性のバルンが滴下薬液で充満するとケースの上蓋が外れるといった課題も明確となったため、商品化を目指すために改良品を作成し、演習で問題なく使用できるようにする。また、商品化にあたっては「点滴滴下シミュレータ」の使用が想定される看護師学校等養成所へのニーズ調査も必要と考えている。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 産業財産権 (2件)

  • [産業財産権] 装着型点滴シミュレータ2022

    • 発明者名
      玉田章
    • 権利者名
      玉田章
    • 産業財産権種類
      特許
    • 出願年月日
      2022
    • 取得年月日
      2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [産業財産権] 装着型点滴シミュレータ2022

    • 発明者名
      玉田章
    • 権利者名
      三重県立看護大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2022-056730
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi