研究課題/領域番号 |
20K10671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
河野 かおり 獨協医科大学, 看護学部, 准教授 (60619625)
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研究分担者 |
井上 晃男 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (20168454)
山本 眞千子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 教授 (20295380)
金子 健太郎 宮城大学, 看護学群, 講師 (40714358)
中島 敏明 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (50227790)
茅島 綾 獨協医科大学, 看護学部, 助教 (70811503)
阿部 七郎 獨協医科大学, 医学部, 教授 (80275718)
福岡 知子 茨城キリスト教大学, 看護学部, 助教 (10881526)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 慢性心不全患者 / 末梢循環 / 介入方法 / 振動マッサージ / 慢性心不全 / 末梢循環不全 / 自律神経活動 / 冷え症 / 自律神経活動指標 / 末梢冷感 / 積極的看護介入 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は重症度に伴い交感神経活動が亢進、副交感神経活動が低下しており末梢循環障害が生じている。臨床徴候の一つとして四肢の冷感が現れる。本研究では、自律神経活動指標と末梢循環動態を用いて、慢性心不全患者の重症度と末梢冷感の関連を検討する。 一方で、継続的な温熱刺激ならびに深くゆっくりな深呼吸法(Slow Breathing Exercise:SBE)は、健常者の副交感神経活動を高め末梢循環を改善することが明らかとなっている。本研究では、継続的な温熱刺激ならびにSBEが慢性心不全患者の副交感神経活動を高め末梢循環を改善する看護介入方法であることを実証し、これを普及する。
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研究実績の概要 |
心不全では交感神経活動が亢進し、副交感神経活動が低下しており、これらは心不全の重症度に応じて強まる。このような自律神経機能の変化は心不全の代償機転の1つであり、心臓・脳などの重要臓器の血流維持のために、交感神経活動の亢進により末梢血管が収縮し、血流の再分布が起こる。血管収縮は、心不全の増悪に伴い著明となり、末梢循環不全が生じ、臨床徴候として四肢の冷感・チアノーゼが出現する。これまでに私たちは、冷えを自覚する健常冷え症者において、交感神経活動の亢進と副交感神経活動の低下、および末梢皮膚温・末梢皮膚血流量の低下を明らかにしており、慢性心不全患者における末梢循環機能は、健常冷え症者に比べてさらに低下していると推察する。心不全の病態は、心臓以外の諸臓器とも密接に関連し複雑なものとなっており、心不全患者の末梢循環動態の検討には、病態の重症度や合併症との関連を検討することが不可欠である。 本研究の目的は慢性心不全患者において、心不全の重症度と末梢循環動態および自律神経活動の関連を検討することと、継続的な温熱刺激ならびにSBEが副交感神経活動を高め末梢循環不全を改善する看護介入方法であることを実証しこれを普及することである。 令和4年度は慢性心不全患者の自律神経活動指標・末梢循環動態指標の測定と温熱刺激の介入の評価を行う計画であったが、COVID-19感染拡大防止のため医療施設内の立ち入り制限が生じデータ収集ができなかった。そこで、慢性心不全患者を対象とした介入・評価を見合わせ、研究計画を再度検討した。COVID-19流行下でも感染防止策を講じながら実施可能な研究計画として、令和4年度は対象を健康成人とし、評価指標に末梢循環を示す指標である血管内皮機能を追加し、温熱刺激方法として振動を伴う足部マッサージの効果を検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19感染拡大防止策のため、データ収集を予定していた医療施設の立ち入り制限があり、患者を対象としたデータ収集が出来なかったため。
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今後の研究の推進方策 |
血管内皮機能の指標として反応性充血による reactive hyperemia peripheral arterial tonometry index(以下 RHI)を指標として評価する方法は、簡便に検査できる方法であり、末梢循環を示す指標として有用である。これまでの我々の研究では、末梢循環の評価指標に皮膚温と皮膚血流量を用いていたが、今後は、RHIを評価指標に追加し足浴の効果を検証することを予定している。COVID-19感染拡大状況や医療施設への立ち入り制限状況が不透明な現状であるが、患者を対象としたデータ収集も予定している。
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