研究課題/領域番号 |
20K10743
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 清泉女学院大学 |
研究代表者 |
渡邉 たつよ 清泉女学院大学, 看護学部, 講師 (80845652)
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研究分担者 |
石田 和子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30586079)
北村 千章 清泉女学院大学, 看護学部, 教授 (20643795)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / 病いと共に生きる / 対処行動 / その人らしさ / その人らしい生活 / 病いとの折り合い / 文献研究 / 尺度開発 / 総合支援アセスメントモデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、潰瘍性大腸炎患者がその人らしく生活できているかを測定するための尺度を開発し、これをもとにその人らしく生活することを揺るがす日常生活、社会生活及びライフイベントにおける影響、困難や苦悩を把握し、評価することである。この尺度により、潰瘍性大腸炎患者がその人らしく生活していくことを障害する因子を可視化することができる。さらにこの尺度を用い、潰瘍性大腸炎患者のその人らしさを支える総合支援アセスメントモデルを開発し、その支援の有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
「潰瘍性大腸炎患者が病いと共にその人らしく生きるための対処行動」についてまとめ、第43回日本看護科学学会学術集会にて発表した。その概要は、対象者10名のインタビュー結果をKrippendorffの内容分析の手法を参考に分析を行った。データ分析結果、潰瘍性大腸炎患者は、病いと共に生きるために、[積極的に情報収集する]ことで[自分の病状を分析する]ことをしながら[生きるために治療に励む]ことをしていた。日常生活では、[家族に支えてもらう]ことで[体調が悪い時は身体を休める][食事に気をつけて生活する][便が漏れないための工夫をする]ことをしていた。情緒面では、[必ず治ると信じる][溜め込まずにストレスを発散する][自分で自分を励ます]ことをしていた。経済面では、体調を考慮して仕事を辞める人がいる一方、病気を職場に伝え、働き続けられるよう会社や同僚に頼み[働く努力をして経済面の基盤を整える]ことや[社会資源を活用する]ことをしており、これらの対処行動を行いながら[病いと共に生きる生活を再構築する]ことをしていた。患者は、外来通院のみで自ら病いと共に生きるための日常生活、情緒面、経済面で対処行動をしている。よって、患者の日々の治療継続や日常生活の対処行動を把握し、患者の持つ力を活かして再燃せずに生活できるよう、患者主体の教育プログラムの必要性が示唆された。 現在、論文を作成中であり、関連学会へ投稿予定である。また、潰瘍性大腸胃炎患者に関する研究動向について明らかにされていなかったことから、国内外の潰瘍性大腸炎患者に関する研究の動向について並行してとりかかっている。今後、論文としてまとめ、関連学会へ投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍にあり、調査の依頼およびインタビューに困難をきたした。また、業務上、授業や学生指導、他施設での実習指導があり、研究を行っている時間を確保することに困難をきたした。
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今後の研究の推進方策 |
学術集会で発表した「潰瘍性大腸炎患者の病いと共に生きるための対処行動」について、論文の作成と関連学会で発表できるように進めていく予定である。 また、潰瘍性大腸炎患者の国内外の研究の動向についても結果分析、論文のまとめを行い、関連学会で発表できるよう進めていく予定である。
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