研究課題/領域番号 |
20K10759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 新潟県立看護大学 |
研究代表者 |
石原 千晶 新潟県立看護大学, 看護学部, 講師 (40635744)
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研究分担者 |
石岡 幸恵 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (30405055)
石田 和子 新潟県立看護大学, 看護学部, 教授 (30586079)
相澤 達也 新潟県立看護大学, 看護学部, 助教 (90794412)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん看護 / 分子標的薬治療 / 皮膚障害 / 生活支援モデル / 分子標的治療薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「分子標的薬治療による皮膚障害に対する生活支援マネジメントモデルの開発」である。分子標的薬治療は殺細胞性抗がん薬では経験しないような副作用が出現することもあり、患者は治療効果を期待しつつも副作用症状の出現に不安や悩みを抱えている。副作用症状の中でも患者の生活を大きく脅かしているのが皮膚障害である。発疹や皮膚の乾燥、爪周囲炎など、症状は多岐にわたり日々のケアは欠かせない。皮膚障害の悪化はQOL(Quality of Life)の低下につながり生活を大きく脅かすことになる。 以上の状況を踏まえ、皮膚障害に対するセルフマネジメントモデルを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究は、分子標的薬治療による皮膚障害に対する生活支援マネジメントモデルの開発を目的とした研究に取り組んでいる。2023年度は、予定していた一つの研究実施施設との調整がつき、施設の倫理審査も受理され、調査を実施することができた。もう一つの施設は、研究協力者が退職したため、研究の実施が実質的に困難になった。研究実施施設は少なくなってしまったが、共同研究者、研究協力者との準備・調整はでき、5名の対象者からインタビューを受けてもらえた。 対象者の語りから、皮膚障害は日常生活に影響を及ぼしていることが実感できた。特に手指の皮膚障害では、袋をあける、冷たいものに触れる、新聞、雑誌のページをめくる、支払い時にお札を出すなどの生活する上での必要な動作に影響を及ぼしていた。また、室温によって体感する症状に違いがあり、入浴後は温まることみよって掻痒感が増加したりと、乾燥により痛みを伴ったりと症状に変化があることがわかった。さらに、コロナ禍で手指消毒が一般化されていた時期には、アルコールによって皮膚が沁みるため、消毒を躊躇することもあったことがわかった。 皮膚障害のセルフケアに関しては、皮膚の乾燥予防のために保湿剤を塗布することが一番重要視されていた。皮膚障害は全身に及ぶ場合もあり、全身に塗布している対象者もおり、日々の継続した丁寧なケアは欠かせず、症状緩和のために実施している現状がわかった。 今後は、調査途中ではあるが、得られたデータを分析し、関連学会に発表し、まだ対象者の予定数に達していないため継続して調査を実施していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度までの新型コロナウイルス感染の影響で、研究全体の進行に遅れが生じていた。また、研究実施予定施設が減少したことで、想定していた対象者数を満たすことができなかった。しかし、継続して調査できる環境が整えられたので、今後、対象者数を増やすことは可能であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
協力が得られた研究実施施設にて継続した調査を進めていく。研究協力者との連絡を密にとり、調査可能な時期や対象者の紹介がスムーズにいくように準備をする。また、自身の所属機関が変わったため、共同研究者との連絡調整もオンラインを活用しながら丁寧に準備をしていきたい。
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