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がん患者の転倒リスクの可視化による患者,医療者共有転倒アセスメントツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K10761
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58060:臨床看護学関連
研究機関福井医療大学 (2022-2023)
公立小松大学 (2020-2021)

研究代表者

油野 規代  福井医療大学, 保健医療学部, 准教授 (10827108)

研究分担者 加藤 真由美  金沢大学, 保健学系, 教授 (20293350)
坂本 めぐみ  公立小松大学, 保健医療学部, 教授 (50279577)
鋤柄 増根  名古屋市立大学, 教育研究科, 名誉教授 (80148155)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードがん患者 / 転倒 / 化学療法 / 筋力低下 / 終末期 / 骨転移 / 多職種 / 手術療法 / 放射線療法 / 転移 / 大腿骨骨折 / 損傷 / 治療 / 損傷状況 / 特徴 / 骨折 / 転倒アセスメントツール / 共有 / 可視化
研究開始時の研究の概要

がん患者は,治療によって生じる心身の変化や病状の悪化,加齢による身体的な変化が転倒リスクを高めている.がん患者の入院に際し対象,疾患を問わない転倒アセスメントツールによる転倒リスクの評価が実施されているが,がん患者の,おもな治療である手術療法,化学療法,放射線療法による心身の変化を捉えた転倒アセスメント評価はされていない.また,患者は転倒リスクを評価をされていることは知らず,患者に情報共有がされていない.がん患者に関わる多職種による専門的視点から開発されたがん患者に特化したアセスメントツー ルを開発し,患者,家族が心身状態の評価をモバイルに入力し転倒リスクをレーダーチャートの開発を目指す.

研究実績の概要

がん診療拠点病院に勤務する、医師6名、看護師5名、薬剤師4名、療法士4名(理学療法士、作業療法士)、診療放射線技師4名にインタビューを行った。がん患者に関わる多職種が、がん患者の転倒をどのように捉えているのかを、テキストマイニングにより内容分析を行った。頻出語は、「人(703回)」「転ぶ(233回)」「出る(221回)」「治療(216回)」「リスク(182回)」であった。
共起ネットワーク図により、8つのサブグラフが描画され、カテゴリー名を命名した。多職種はがん患者の転倒を、抗がん剤と麻薬による薬剤の影響が大きいと捉えていた。カテゴリー名は【薬剤の影響による身体、認知機能のダメージで生じる転倒】とした。具体的な内容として【化学療法に伴う末梢神経障害と衰弱】によって転倒が生じると認識していた。さらに、がん患者の病状の変化に対して【終末期の状態悪化に伴う急激な筋力の低下】が転倒につながると多職種は共通認識していた。また、多職種は病状が悪化した状況においては【がん患者は最期まで自分でトイレに歩いてに行く】ことに転倒が生じると捉えていた。この状況を多職種はがん患者は【認識と身体状況との乖離による転倒】がされていない】と捉えていた。がん患者の転倒は、治療と病状の変化から若年者であろうと生じることから、【年齢に関わらないがん患者の転倒】と捉えていた。がん患者の転倒は損傷を大きくする。その理由として、がんの転移による損傷の重大さが語られ、【骨転移による病的骨折から生じる治療への影響】を捉えていた。
職種による特徴的なカテゴリーとしては、臨床放射線放射線技師による語りから、放射線療法を受けるがん患者に着目し、【放射線治療をを受ける転倒リスクの高い人】と捉えていた。がん患者に関わる多職種の捉えは、治療の状況や病気の進行を捉え、それぞれの対応場面において、専門的視点でがん患者の転倒を捉えていた。、

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

多職種よるがん患者の転倒への捉えをテキストマイニングによる内容分析を行った。内容の信頼性を高めるために、データ収集を行っていた施設の多職種に確認を行うことに時間を要した。そのため、論文作成に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

多職種のがん患者に対する転倒への捉えについて、共同研究者と共に内容の信頼性を確認し、論文投稿を行う予定である。
また、病院施設でがん患者に関わる多職種の意見をもとに、がん患者の転倒予防を目的とした「がん患者への転倒予防パンフレット」を現在作成中である。今後このパンフレットをがん患者さんに閲覧して頂き、内容の評価を行う予定である。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 転倒したがん患者の特徴と損傷ならびに治療の状況ー国内における症例文献レビューからー2022

    • 著者名/発表者名
      油野規代、加藤真由美、坂本めぐみ、藤田結香里
    • 雑誌名

      日本転倒予防学会誌

      巻: 8 ページ: 33-44

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 多職種によるがん患者に対する転倒への捉え2023

    • 著者名/発表者名
      油野規代
    • 学会等名
      第10回日本転倒予防学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Physicians' and nurses' perceptions of the risk of falls for cancer patients Instructions for Authors2023

    • 著者名/発表者名
      N. Yuno, M. Kato, Y. Fujita
    • 学会等名
      26th East Asian Form of Nursing Scholars 2023 EAFONS
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 転倒したがん患者の疼痛や損傷状況から見えてきたこと:文献レビュー2022

    • 著者名/発表者名
      油野規代,加藤真由美,坂本めぐみ,藤田由香里
    • 学会等名
      日本転倒予防学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳がん患者の転倒要因 ~国内における文献レビュー ~2021

    • 著者名/発表者名
      油野規代、藤田結香里、加藤真由美
    • 学会等名
      日本看護研究学会第47回学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 多職種が捉えるがん患者の転倒リスク2021

    • 著者名/発表者名
      油野規代、加藤真由美、坂本めぐみ、藤田結香里
    • 学会等名
      第41回日本看護科学学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 療養士が認識するがん患者の転倒リスク2021

    • 著者名/発表者名
      油野規代、加藤真由美、藤田結香里
    • 学会等名
      日本転倒予防学会第8回学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] がん疾患患者の症例報告文献からの転倒状況の検討2020

    • 著者名/発表者名
      油野規代
    • 学会等名
      日本転倒予防学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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