研究課題/領域番号 |
20K10768
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
本間 織重 昭和大学, 保健医療学部, 講師 (10788508)
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研究分担者 |
梅田 恵 昭和大学, 保健医療学部, その他 (20522410)
角田 卓也 昭和大学, 医学部, 教授 (30275359)
吉村 清 昭和大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (30346564)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | がん薬物療法 / 有害事象評価 / 外来看護 / アセスメントシート / 副作用評価 / 問診 / 化学療法看護 / 有害事象 / 副作用 / 診察前問診 / 評価シート |
研究開始時の研究の概要 |
外来がん薬物療法中の症状の客観的評価は、各医療機関が独自に作成した評価シート等で実施されている。しかしこの方法では、潜在的な有害事象の見逃しや患者の症状の重篤化、診察時間延長など診療体制上の問題等につながる可能性がある。当施設では、数年前よりがん薬物療法有害事象アセスメント評価シート(Assessment Risk Control ARCシート)で評価している。 本研究は、患者、医師、看護師の視点から既存のARCシートの有用性を評価し、医療者間のリアルタイムかつ正確な有害事象の把握が可能な新ARCシートを開発する。最終的に、全国で活用できるようWeb版としてリリースすることを考えている。
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研究実績の概要 |
2022年度は、2020年度および2021年度に有用性を確認した当院で独自に開発し外来で使用しているがん薬物療法有害事象評価シート(assessment and risk control シート【ARCシート】)について、社会情勢を踏まえ一部改訂に向けて検討を始めた。新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)の症状の一つに発熱や味覚障害があり、がん薬物療法の有害事象と、COVID-19の初期症状が重複し、がん薬物療法の有害事象との鑑別は難しいためである。そこで、感染症のパンデミックにも強い重層的ながん看護のチームアプローチを構築することとした。 具体的にはがん薬物療法の有害事象とCOVID-19の初期症状について、看護師による診察前問診で見分けるための改訂版ARCシートの検討をすることとした。本シートはAfter COVID-19時代にも対応可能な、感染症を有するがん患者の速やかな医療者間の症状の情報共有を可能とする独創的な新たなツールとなり、応用可能で発展的な研究であると考えた。 研究方法は、がん薬物療法施行中にCOVID-19に感染した症例を対象に、臨床的な症状や特徴があるか、後方視的にカルテからデータ収集を行った。各変数間の相関などについての解析を行い、COVID-19の発症と関係する変数や、予測可能な変数などを検討し、その結果について論文作成に向けて準備を進めている。 また、ARCシートについて、第37回日本がん看護学会学会での教育講演を行い、広く学会員やがん看護に携わる看護師へ広報を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、有用性が確認できたassessment and risk control シート【ARCシート】について、国内外に広く広報し、ホームページ上などで登録制にて閲覧、ダウンロード可能にする準備をしようとしていた。しかし、社会情勢の変化から、Covid-19などの感染症のパンデミックにも強いがん薬物療法有害事象評価シートの作成が急務であったため、ホームページでの公開より先に、改訂版のARCシート作成に取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
後方視的なデータ収集により、感染症のパンデミックにも耐えうる改訂版ARCシートを作成する。その後、最終的には全国的にも臨床応用できるように、関連学会や研究会、雑誌などの投稿を重ね、当大学病院のホームページなどでのインフォメーションを検討する。
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