研究課題/領域番号 |
20K10793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 千葉大学 (2023) 東京医療保健大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
富岡 晶子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (90300045)
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研究分担者 |
丸 光恵 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (50241980)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 思春期・若年成人期 / セクシュアリティ / コミュニケーション / AYA世代 / がん / 性 / 支援 / 思春期若年成人期 / 教育プログラム / 看護 |
研究開始時の研究の概要 |
がん治療は性腺機能障害によって不妊や性機能の障害を引き起こす可能性が知られており、これらの問題は治療終了後の思春期・若年成人(AYA)世代にとってその後の人生のあり方にも影響する大きな出来事となる。性の問題に対する支援はAYA世代がん患者のQOLの向上において極めて重要であると考えられるが、わが国における具体的な支援方法や支援体制についてはこれまで十分に検討されていない現状にある。そこで、本研究では、がん治療により性の問題を抱えるAYA世代患者への支援のあり方を検討し、日常的な支援に携わる医療者が性の問題に対する支援を適切に提供していくための教育プログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
思春期・若年成人期(以下AYA世代)は、恋愛、結婚、妊娠、出産などのライフイベントを迎える時期であり、セクシュアリティの問題がその後の人生のあり方にも影響すると考えられる。がんの治療に伴うセクシュアリティの問題はがん診療医、産婦人科医や泌尿器科医、看護師、ソーシャルワーカーや心理士、ピアサポートなどさまざまな立場が関わり、適切な支援につなげていくことが必要となる。一方で、AYA世代がん患者を対象とした調査では、セクシュアリティに関する医療者とのコミュニケーションが不足しており、ニーズが十分満たされていないことが報告されている。そこで、本プロジェクトでは思春期・若年成人がん経験者の性の問題への支援に関する教育プログラムを開発することを目的としている。 2023年度は前年度に実施したAYA世代がん経験者とのセクシュアリティの問題に関するコミュニケーションに関する医療専門職の認識についての調査結果を米国ロングビーチで開催された5th Global Adolescent and Young Adult Cancer Congress 2023において発表した。また、第42回日本思春期学会学術集会シンポジウム「特別な健康ニーズをもつ若者の性の健康をめぐる現状と課題」において講演を行った。さらに、セクシュアリティの問題への支援を検討するために、AYA世代がん経験者のセクシュアルヘルスにおいて重要な構成要素とされる性機能、関係性、ボディイメージを測定する尺度について国内外の文献レビューを実施し、27th East Asian Forum of Nursing Scholars(EAFONS)conferenceにおいて報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年度より調査準備を行う予定であったが、covid-19の影響で医療者への調査協力依頼が実施できず、調査開始が2022年となった。そのため、調査結果のまとめと報告が2023年度となり当初の計画より遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はこれまでの調査結果に基づき、AYA世代がん経験者と医療専門職者間のセクシュアリティに関するコミュニケ-ションを促進するための方略と教育的アプローチについて検討する。調査結果を論文投稿するとともに、教育的アプローチをふまえた研究報告書を作成し公開する。
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