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精神科入院患者が書く「患者カルテ」の治療効果とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K10794
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58060:臨床看護学関連
研究機関日本福祉大学 (2022-2023)
日本赤十字豊田看護大学 (2020-2021)

研究代表者

坪之内 千鶴  日本福祉大学, 看護学部, 助教 (90449497)

研究分担者 内藤 宏  藤田医科大学, 医学部, 特任教授 (00247644)
古澤 亜矢子  日本福祉大学, 看護学部, 教授 (20341977)
浅野 みどり  名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (30257604)
野村 直樹  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 名誉教授 (80264745)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード「患者カルテ」 / ナラティヴ / オープンダイアローグ / 精神科看護 / 無知の姿勢 / 再著述 / Not-knowing / Conversational question / Definitional ceremony / Reflecting / Polyphony / Open dialogue / 協働するナラティヴ / ポリフォニー / 家族支援
研究開始時の研究の概要

研究の目的は、「患者カルテ」という精神科看護のためのツールを開発することにある。精神科患者にとっては症状の消失とともに元の生活に戻れることが大事である。そこへのステップは患者自身がよく知っている。「患者カルテ」は、そこに向けて患者が書くカルテである。書き方は、看護師との対話を通して、看護師が患者一人称で記録し、患者が内容を修正、確認する。入院中の統合失調症と気分障害の患者にとって「患者カルテ」が、治療効果(早期退院、QOL及び意思決定の向上など)をもつか、家族に良い影響を与えるか、そして精神科のツールとして確立できるかなどを検証する。

研究実績の概要

「患者カルテ」は、医師ではなく患者自らが自分のカルテ(処方箋)を書く実践のことをいう。精神科看護師は、患者の語りを聴きながらその内容を「患者一人称」の形式でパソコン上に打ち込む。作成された記録を患者が確認し承認することで一枚の「患者カルテ」が出来上がる。患者は自分が考える病気の治し方や日々の想いを含め看護師と対話するが、研究においては、共同文書としての「患者カルテ」とその作成に関する対話プロセスも含め検討の対象となる。
本研究は、精神科病棟に入院中の統合失調症と気分障害の患者にとって「患者カルテ」が、どのような治療効果(早期退院、QOL及び意思決定の向上など)をもたらすか、そして「患者カルテ」を書くという方法が、精神科看護という支援に貢献する方法論となりうるか検討することを目的としている。
2023年度は、The patient-authored medical record: A narrative path to a new tool in psychiatric nursing (Tsubonouchi et al 2022、Archives of Psychiatric Nursing 39; 46-53 DOI: 10.1016/j.apnu.2022.03.009)に続き、今までの研究の枠組みの中でまだ報告していない部分、すなわち「患者カルテ」を2回作成した後に実施するフォローアップミーティングを含めて解釈し、対話を通して新たな方向性を見つけることによる治療効果を議論した論文を現在英文誌へ投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

COVID-19の蔓延により感染対策のため行動制限があり、研究協力病院との協議や情報収集に遅れが生じている。研究参加者へのインタビュー調査は、Webではなく病院内での対面調査を予定しているため、当初予定した計画と時間配分で研究を続けることが困難になり大幅に遅延している。

今後の研究の推進方策

研究期間の延長を依頼し、研究協力が得られる施設をさらにリクルートしていく予定である。2023年度に実施できなかった研究参加者へのインタビュー調査は、感染状況を見ながら倫理承認後速やかに実施し、2024年度は本調査、分析、学会発表準備に向けて研究を遂行していく。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 患者カルテ―精神科看護のためのナラティヴ実践ツール2022

    • 著者名/発表者名
      野村直樹
    • 雑誌名

      家族療法研究

      巻: 39-2 ページ: 88-90

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] The patient-authored medical record: A narrative path to a new tool in psychiatric nursing2022

    • 著者名/発表者名
      Chizuru Tsubonouchi,Yuriko Kinoshita,Naoki Nomura
    • 雑誌名

      Archives of Psychiatric Nursing

      巻: 39 ページ: 46-53

    • DOI

      10.1016/j.apnu.2022.03.009

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 精神看護学実習中に発生した学生に対する患者からの言葉の暴力と教員の体験2023

    • 著者名/発表者名
      服部智子、坪之内千鶴、舘理江、古澤亜矢子
    • 学会等名
      日本フォレンジック看護学会第10回学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 第38回一般社団法人日本家族療法学会2022

    • 著者名/発表者名
      野村直樹
    • 学会等名
      ナラティヴ・セラピーの30年
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 「患者カルテ」によるダイアローグ実践――精神科看護の新たな方法論2020

    • 著者名/発表者名
      坪之内千鶴、木下由利子、小田佳子、古澤亜矢子、野村直樹
    • 学会等名
      日本精神保健看護学会 第30回学術集会・総会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] オープンダイアローグ思想と哲学「ベイトソンを学ぶのは何のため?――関係性言語という語学」2022

    • 著者名/発表者名
      野村直樹
    • 総ページ数
      200
    • 出版者
      東京大学出版会
    • ISBN
      9784130604147
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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