研究課題/領域番号 |
20K10803
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
長崎 ひとみ 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (00436966)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 頭頸部がん / 放射線療法 / 化学療法 / 食生活指導 / 看護師 / 食生活 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,頭頸部がんにより化学療法,放射線療法を受ける患者の食事・栄養摂取状態と身体状態の分析結果から,患者の食生活改善のための指導指針を示し,臨床看護師による食生活指導指針の活用・評価を通して,新たな食生活指導体制づくりに向けて一歩を踏み出すことである。筆者のこれまでの調査結果を踏まえ,食生活指導指針を示し,臨床での活用に向けて患者,臨床看護師・医療者間で共有・評価し,頭頸部がん患者(化学療法・放射線療法)のための食事指導指針作成・活用による有効性を示唆する。
|
研究実績の概要 |
筆者のこれまでの調査結果から、化学療法・放射線療法中患者の食事・栄養摂取状態について、口内・咽頭痛、口腔内乾燥等により食事・栄養摂取量が低下し、血清Alb値が低下するという特徴を見出した。そこで、本研究の目的は頭頸部がんで化学療法・放射線療法を受ける患者の食事・栄養摂取状態と身体状態の特徴の分析結果から、患者の食生活改善のための要素を明示し、臨床看護師による患者のための有効な食生活指導の在り方を提言することとしている。 2023年度も2022年度に引き続き、頭頸部がん患者の治療別食生活指導内容の抽出、食生活指導指針の作成を実施した。化学療法中患者の摂取しやすいものは、匂いの少ないさっぱりしたもの、味付けがしっかりしたものであり、放射線療法中患者の摂取しやすいものは、水分を多く含むもの、刺激の少なく喉越しの良いものであるというこれまでの分析結果と、先行文献から、患者が摂取しやすいメニューを食生活指導書に取り入れた。更に、化学療法、放射線療法の各治療経過において患者が摂取しやすい具体的な食品や、患者が退院後も在宅で取り入れやすい食品やメニューを抽出し、食生活指導書に取り込んだ。また、患者が少量でも栄養価が高いものを選択する視点も加えた。しかし、食生活指導書の完成には至っておらず、今後早急に進めることが課題となっている。今後、これらの指導指針を医療者間で共有するために、患者への食生活指導内容を臨床看護師、および医師、管理栄養士に示し、運用方法を検討することを計画している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
食生活指導書は、患者の放射線化学療法による自覚症状出現時期に合わせた摂取しやすい食品やメニューの掲載が完了しておらず、完成に至っていない。当初の計画では、完成させた食生活指導書を看護師に提示し、看護師から活用についての評価を受け完成版とする予定であったため、大幅に遅れている。その主な理由として、研究者自身が教育活動等による業務多忙により研究に取り組む時間を確保でなかったことが挙げられる。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度に引き続き<第1段階:頭頸部がん患者の治療別食生活指導内容の抽出、食生活指導指針の作成>を遂行し、食生活指導書を完成させる。 <第2段階:指導指針を医療者間で共有し、臨床看護師に向けた食生活指導書作成と実践 >の計画は以下の通りである。 1.食生活指導書を看護師・医師・管理栄養士間で共有し、臨床で活用可能な指針であるか検討を重ね、患者への食生活指導書として完成させる。2.臨床看護師に食生活指導書の活用法を示す。3.臨床看護師に食生活指導書活用による指導の実践(3ヶ月間)を依頼する。4.臨床看護師から食生活指導書の活用による評価を受け、活用上の課題を分析し、<第3段階:臨床看護師による食生活指導書の活用と評価>につなげる。第2段階実施前に、倫理委員会の承認を受けることが課題となっている。
|