研究課題/領域番号 |
20K10809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 顕子 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (00381971)
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研究分担者 |
風間 眞理 目白大学, 看護学部, 教授 (20347371)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 恋愛 / 精神障害 / 統合失調症 / 恋愛関係 / 精神保健サービス / 性行動 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症は高校生や20歳代を好発年齢とする精神疾患で、 対人関係の障害と言われる。統合失調症を持つ人にとって恋愛は究極な人間関係であり、リカバリーのプロセスである。恋愛は社会的文化的な影響を受け、男性では恋愛の目的に性行為も含めて考える人もいる。本研究では、統合失調症を持つ男性の恋愛や性行為特有の問題を解決するために、地域で生活する統合失調症を持つ男性を対象に、恋愛や性行為に関する年齢に応じた考えや悩み、その対処方法や支援方法を明らかにすることを目的とする。方法として、地域で生活する統合失調症を持つ男性やその支援施設を対象にアンケートやインタビューの調査をする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、統合失調症を有する男性の恋愛を支援するために当事者の認識や支援の実態を明らかにすることである。今年度はその第一段階として、地域で精神障害者支援に携わる就労継続支援B型事業所や精神科デイ・ケア等の組織的な恋愛に対する支援方針や支援の実態を明らかにするために、先行研究をもとに調査項目の選定と回答方法を検討し、調査票を作成した。研究倫理審査委員会からの承認を得た後、関西および関東地方に所在する対象施設にアンケート調査を実施した。当初計画していた対象施設よりも低い回答データ数を得られた。得られた回答データを統計学的に分析した結果、恋愛に関する施設の主な取り組み、恋愛支援の有無と関連する施設の特徴が明らかになった。この研究成果は、精神障害者が恋愛を「する/しない」を選択するための、周囲の人や支援者が活かすことができる有用な知見である。 今後は、上記の実態調査から得られたデータを引き続き詳細に分析し、その成果をまとめ、学会や論文等で発表する計画である。また、第二段階の統合失調症を有する男性の恋愛やその支援に対する認識を明らかにするため、先行研究をもとに調査項目の選定と回答方法を検討し、インタビュー調査および実態調査をそれぞれ実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的は、統合失調症を有する男性の恋愛を支援するために当事者の認識や支援の実態を明らかにすることである。第一段階として、施設を対象に組織的な恋愛支援に関する実態調査を行い、第二段階として、統合失調症を有する男性を対象に、恋愛やその支援に対する認識を明らかにするため、実態調査およびインタビュー調査をそれぞれ実施する予定であった。しかし、 Covid-19による対象施設の閉所や利用時間短縮などにより施設のリストアップや調査票作成の検討などに課題があり、第一段階の施設の実態調査に取り掛かることが遅れた。さらに、第二段階の研究対象者のリクルートは施設を介して行う予定であったが、施設利用を差し控える人もいて、調査に取り掛かれずにいた。今年度はCovid-19による開所やその時間が回復してきたと見越して第一段階の研究を進めたが、施設のアンケート調査の低い回答率は研究テーマや調査項目によるだけでなく、Covid-19による影響も考えられた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、第一段階の調査で得られた回答データを分析し、結果をまとめる。さらに、第二段階の統合失調症を有する男性の恋愛やその支援に対する認識を明らかにするため、恋愛や親密性を含めたセクシュアリティに関する最新の文献レビューを行い、調査項目を検討し、実態調査およびインタビュー調査をそれぞれ実施する。特に、インタビュー調査では、成人という幅広い年齢層を対象に実施する計画である。
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