研究課題/領域番号 |
20K10815
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 東京都立大学 (2022-2023) 東京慈恵会医科大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山下 真裕子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (40574611)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ポジティブ心理学 / セルフマネジメント / 精神障害者 / 地域支援 / 看護 / セルフコンパッション / ストレングス / ウェルビーイング / プログラム / ウェルビーイング理論 / ポジティブサイコロジー / 3つの良いこと日記 / インタビュー |
研究開始時の研究の概要 |
精神障害者の地域移行および定着を促す取り組みが国の施策として実施されている.精神科病院の入院期間が短縮される中,地域を拠点とした共生社会の実現に向け,精神障害者への地域支援の充実が不可欠である.本研究では,地域で暮らす精神障害者を対象に,ウェルビーイング理論に基づくセルフマネジメントプログラムを開発する.本プログラムの特徴は,これまでの課題や問題に焦点を当てた支援ではなく,ウェルビーイング理論のうち,良かったことの想起によるポジティブ感情を持つ,目標と価値観を明確にする,強みに気づきそれを伸ばす,達成感の実感という4つ要素を主軸としてセルフマネジメント能力を高めることである.
|
研究実績の概要 |
本研究はウェルビーイング理論に基づくセルフマネジメントプログラムを開発し多角的に評価することを目的とする。そのため、2023年度は最終年度として、ウェルビーイング理論に基づくセルフマネジメントプログラムの介入後の追跡調査およびプログラムの内容の評価を行った。 プログラムの介入期間から1か月以降経過した時点で、同意の得られた20名を対象に、ウェルビーイングを測定するための主観的幸福感尺度、抑うつ感を測定するためのSDSを調査した。加えて現在のセルフマネジメントの状況、地域生活や社会参加、就労の状況について質的に調査した。その結果、抑うつの程度に有意な差は認めなかったが、ウェルビーイングは1か月後も継続して実施前より有意に高かった。またセルフマネジメント行動の継続性、地域生活や社会参加への積極性を認めた。 つまり、本プログラムは2週間という短いプログラムの実施ではあったが、本プログラムがウェルビーイングの向上に影響を与えることが明らかとなった。またその効果が1か月後も低下することなく継続していたことは、本プログラムの中期的持続の可能性を示唆するものである。本プログラムは非常に簡便な方法であり、プログラム終了後も対象者らの生活の中に取り入れ、継続できていたことが中期的な影響をもたらしたといえる。本プログラムの実施は人々がよりよく生きるスキルの獲得であり、ウェルビーイングを高める一助となると評価した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に実施する予定であった、ウェルビーイング理論に基づくセルフマネジメントプログラムの介入後の追跡調査およびプログラムの内容の評価は実施できた。 今年度は、研究成果の成果発表を計画しており、発表学会の決定および準備は計画通り進められている。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度中に、申請済みの学術集会で発表、および今後論文投稿を予定している。
|