研究課題/領域番号 |
20K10838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター (2022-2023) 和洋女子大学 (2021) 横浜市立大学 (2020) |
研究代表者 |
森口 ふさ江 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 社会医学研究部, リサーチアソシエイト (50867504)
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研究分担者 |
叶谷 由佳 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80313253)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小児患者 / 急変予測 / 臨床推論 / エキスパートナース / 臨床推論力 / 臨床判断力 / 看護教育 / 評価法 / システマティックレビュー / 臨床教育 / 臨床判断能力 / 臨床判断 / アセスメント / 看護師 / 小児 |
研究開始時の研究の概要 |
臨床推論とは、医師が診断に至るまでの思考プロセスを理論化した概念である。近年、看護師の臨床判断能力を向上する手法として臨床推論が導入されているが、特に迅速で正確な判断が必要とされる小児看護に従事する看護師の臨床判断能力を向上することは、小児患者の安全と生命を守るために重要である。本研究では、1)国内外での臨床推論教育プログラムを調査し、2)小児看護に従事する看護師の思考プロセスを明らかにすることで、臨床推論教育プログラムに必要な構成要素を抽出し、3)それらを活かした小児看護領域における臨床推論教育プログラムを開発することを目的とする。
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研究実績の概要 |
小児看護領域に従事する看護師を対象とした臨床推論教育プログラムの開発の前段階として、「クリティカル領域エキスパートナースが認知する小児患者急変予測臨床推論プロセス」を研究テーマとして、次のように研究を実施した。研究目的は、クリティカル領域エキスパートナースが認知する小児患者急変予測臨床推論プロセスを質的記述的に明らかにすることであり、研究の意義として、本研究を基礎情報として開発される小児患者急変予測のための臨床推論力強化教育プログラムに看護師が参加することで、看護師は、適切な臨床推論のもと小児患者の急変予測を行い、小児患者の急変予防につなげることが出来ることである。 方法:小児看護領域に従事するクリティカル領域エキスパートナースを対象として、半構成的インタビューを行い、データを質的記述的に分析した。 結果:7名のエキスパートナースがインタビューに参加した。分析により、行動を決定するための臨床推論として【普段からの子どもへの意識】【意図的に子どもの変化に気づく】【深く評価する】【判定する】【予防的介入計画の策定】、推論後の行動として【チームで共有する】【介入する】【再評価とプロセスの修正・継続】のカテゴリーが生成された。 結論:本研究では、エキスパートナースの専門性に基づいた小児患者急変予測臨床推論プロセスが示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
小児看護領域における臨床推論教育プログラムを開発するための前段階として、小児看護領域に従事する看護師の臨床推論プロセスモデルの構築が必要であることを認識し、まずは、これを目的とした研究に取り組んでいるために、教育プログラムの開発までにはまだ至っていない。 次の段階として、本研究で示されたモデルを基に、小児看護領域に従事する看護師の小児患者急変予測臨床推論の構造を検証し、教育プログラム開発に必要な要素を抽出することを計画している。
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今後の研究の推進方策 |
現在、次の研究段階である、小児看護領域に従事する看護師の小児患者急変予測臨床推論の構造を検証するための、無記名自記式質問紙調査による横断研究のための研究計画書を作成中である。この研究では、質的記述研究で得られた小児患者急変予測臨床推論プロセスモデルを基に質問紙調査票を作成し、得られたデータを量的に分析し、教育プログラム開発に必要な要素を抽出する予定である。 この研究結果で得られた成果を基盤にして、臨床推論教育プログラム開発を進めていく予定である。
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