研究課題/領域番号 |
20K10849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 姫路大学 |
研究代表者 |
秦 久美子 姫路大学, 看護学部, 准教授 (80612457)
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研究分担者 |
大平 光子 周南公立大学, 人間健康科学部設置準備室, 教授 (90249607)
中塚 幹也 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (40273990)
片岡 久美恵 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (20613780)
二川 香里 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (70377258)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 精神面支援 / 不育症検査 / 不育症治療 / ピアサポートの会 / 社会的認知 / 不育症夫婦 / 男性独自のうしろめたさ / 子どもへの囚われ / 経験の構造 / 時間経過 / 流産 / 死産 / カップル / 不育症 / ピアサポート / 男性支援 / 男性 / 夫 / 悲嘆 / 回復支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は不育症夫婦における夫の繰り返す流死産から生じる喪失体験による悲嘆からの回復を支援するためのモデルの構築である。 不育症の夫のピアサポートの会への基本的ニーズ(必要性・意義・要望)と、参加可能な物理的ニーズ(形式・場所・日程・時間帯等)を明らかにし、ニーズを検討後、会の企画・準備・広報を行い、ピアサポートの会の立ち上げを我が国で初めて行う。 ピアサポートの会の評価・改善を行い継続的に会を実施していき、全国に広めていく。同時に、ピアサポートの会に参加する夫の精神状態について調査を行い、ピアサポートの会の意義を明らかにするとともに、会の運営のための人材育成を行う。
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研究実績の概要 |
不育症夫婦両者に対する面接を終えて、不育症による繰り返す流死産を経験する過程での男女の各々の精神面の特徴と支援のニーズ、夫婦の関係の変化、医療機関・行政・社会についてのニーズを明らかになった。流死産による喪失後の悲嘆への対処は男女差があり、女性は周囲の人に話すことでストレスに対処することが多いが,男性は流死産について職場に知られることは精神的負担となり,事実が報告しにくく精神的に孤立しやすい特徴が明らかになった。さらに,男性は両親に話しても理解してもらえないという経験をし,流死産回数が重なり妊娠の事実を話さない状態になり,周囲の人に相談に乗ってもらうことは難しく孤立する状況にあった。 不育症夫婦の男性自身のニーズとして、男性も支援の対象者としての位置づけを望んでいた。そのため、ピアサポートの会で同じ経験をしている男性と交流することは心の拠り所になると考えられ,男性のピアサポートの会は必要である。現在国内では女性のピアサポートの会はいくつか存在するが、独立した男性の会は存在しない。 男性のピアサポートの会の開催のための具体的ニーズを明らかにするために、不育症専門外来をもつ大学病院2施設においてアンケート調査を計画した。しかしながら、不育症外来を受診するのはほとんどが女性であること、女性のピアサポートの会ニーズも併せて明らかにするために不育症夫婦各々両者にアンケート調査を開始した。現在は調査結果の回収中である。現時点では、目標回答数に達していないために、今後もしばらくはアンケート調査を実施する予定である。 アンケート結果を基に具体的ニーズを踏まえて、アンケート調査を行っている2施設の大学病院を中心にピアサポートの会の開催を企画にしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年まではCVID-19の影響により、研究実施施設である病院に出向くことができず、アンケート調査の依頼を行うことが困難であったためである。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査結果を踏まえて、ピアサポートの会開催に向けた時間帯、曜日、場所、人数、内容、参加者、ファシリテーターの必要性等のニーズを明らかにすることができている。これらの情報を基に、ピアサポートの会の企画、参加者募集、広報活動などの準備を進めていく。 開催のために必要な物品、人員、経費について検討を行い開催する予定である。そして、会を重ねていく中で、改善点を導き出し、さらに修正を行っていく計画である。 また、アンケート結果を、男女差、リスク因子、背景、生活習慣等の違いによる有意差が存在するか否かについて検討を行っていく。その結果を踏まえて、不育症夫婦への支援につなげていく。
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