研究課題/領域番号 |
20K10852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
兒玉 英也 秋田大学, 名誉教授, 名誉教授 (30195747)
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研究分担者 |
篠原 ひとみ 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (80319996)
熊谷 真愉子 (小西真愉子) 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20816251)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 夜泣き / 乳児 / 睡眠発達 / 睡眠構造 / 発達障害 / 睡眠脳波 / アクチグラフ / 概日リズム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、生後4ヶ月の児の頻繁な夜泣きに関して、臨床的に危惧される難治性のケースを夜間の睡眠構造により予測することである。夜泣きが頻回な乳児40例と安定した夜間睡眠が常態化している20例(対照群)で、児の自宅における夜間睡眠時の加速度データと睡眠脳波による睡眠構造を比較し、その後の児の夜泣きの消長と生後7か月の機能的発達の評価を行う。予測される結果は、夜泣き群の一部に特徴的な睡眠構造所見(深睡眠の減少、睡眠中並びに覚醒時の体動量の増加、不規則な睡眠周期、等)が存在し、このような児は夜泣きが重症かつ遷延化する傾向があり、児の情緒的発達に負の影響がみられることである。
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研究成果の概要 |
本研究は、生後4ヶ月で夜泣きを反復する児の睡眠構造の問題点を明らかにすることを目的とした。生後4ヶ月の児の自宅での夜間睡眠の構造を、アクチグラフとスリープスコープによる睡眠脳波を用いて記録した。夜泣きが頻回にみられた児3例(夜泣き群)と安定した夜間睡眠が常態化したした児5例(対照群)を対象として、夜間睡眠の各睡眠ステージの割合を比較した。その結果、レム睡眠とステージ3-4期のノンレム睡眠の割合は、両群間に差を認めなかった。ステージ1-2期のノンレム睡眠の割合は、夜泣き群で少ない傾向を認めた。生後4か月で夜泣きが鎮静化しない3名の児の睡眠構造に発達遅延を示唆する所見は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳児期早期は、児の睡眠構造が急速に発達する時期である。この睡眠構造の発達は、児の睡眠パターンの変化と平行して起こり、児の中枢神経系の発達を反映すると考えられている。従って、夜泣きが鎮静化しない児は、睡眠構造の発達に潜在的な問題があり、夜間の安定した睡眠を獲得することができていない可能性がある。本研究は、生後4ヶ月で夜泣きを反復する児の睡眠構造の問題点を具体明らかにすることを、目的とした。本研究の結果は、夜泣きを反復する児の潜在的な精神発達の問題にアプローチするための、基礎的知見となることが期待される。
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