研究課題/領域番号 |
20K10856
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
城賀本 晶子 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (90512145)
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研究分担者 |
羽藤 典子 人間環境大学, 松山看護学部, 准教授 (50626489)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 更年期 / ヘルスリテラシー / 不定愁訴 / 行動特性 / 客観的評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、申請者らが開発した更年期自覚症状測定尺度や鏡映描写法を用いて対象の不定愁訴や行動特性を把握するとともに、ヘルスリテラシー尺度を作成し、更年期女性のヘルスリテラシーについて明らかにする。 これらの結果から、更年期の自覚症状や行動特性とヘルスリテラシーの程度との関連について評価していきたいと考えている。
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研究実績の概要 |
具体的内容:四年制大学の医学部看護学科に所属する学生を対象に質問紙を用いた調査を実施し、大学生の更年期に関する知識とヘルスリテラシーについて明らかにしようと試みた。調査では、対象者の属性、更年期に関する知識、ヘルスリテラシーに関する質問紙を使用した。その結果、大学で更年期について学んだ学生は、更年期についてある程度の知識を有しており、血管・自律神経・精神症状に関する知識は高く、泌尿生殖器の症状に関する知識は低い傾向であった。また、更年期の知識が高い学生は、ヘルスリテラシーの程度も高い傾向にあることが推測された。 意義・重要性:更年期とは閉経の前後5年間とされ、この時期には、更年期症状と呼ばれる不快な症状が出現することが知られている(日本産婦人科学会, 2018)。男女ともに更年期になる前から、その症状や対処法について知識を得ておくことは重要である。 しかし、厚生労働省の意識調査(2022)では、更年期について「知らない」と回答した者が男女ともに20歳代で最も高いことが報告されている。大学生の両親はほとんどが更年期に該当しており、大学生が更年期について正しい知識を持ち、両親の健康状態を推測することは、両親への支援につながる可能性がある。また、健康情報を入手した後、それを正確に理解、評価、活用するヘルスリテラシーの力を持っていれば、将来、自分が更年期に差し掛かった時、適切に対処することが可能になると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新カリキュラム移行に伴う教育活動に時間が割かれ、研究活動にあてられる時間が減少しているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後も研究計画書に則り、感染対策に留意しながら研究を進めていく。 まず、40~59歳までの女性を対象とし、ヘルスリテラシーに関する質的調査としてインタビューを行っていく。インタビュー内容から更年期女性のヘルスリテラシーに関連した要因を導き出し、予備的尺度を作成する。その後、予備調査を行い、項目の精整を行った後、本調査を行う。本調査では、対象者の年齢や生活背景について明らかにする属性調査用紙と考案したヘルスリテラシー尺度、既存の日本人の成人を対象として作成されたヘルスリテラシー尺度及び更年期自覚症状測定尺度を用い、留め置き法又は郵送法により回答を求める。 本調査で得られたデータは、質的調査から導き出された更年期女性のヘルスリテラシーに関連した要因がデータと適合しているか、確証的因子分析を行い、尺度の妥当性を検討する。内的整合性はクロンバックのα係数を用いて解析し、さらに再検査法により信頼性分析を行う。また、既存のヘルスリテラシー尺度と相関があるか確認し、構成概念妥当性について検討する。更年期自覚症状とヘルスリテラシーとの関連については、Pearsonの積率相関係数を求めて解析するほか、多変量解析の手法を用いて明らかにする。
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