研究課題/領域番号 |
20K10868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
佐藤 希実子 (稲岡 希実子) 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 准教授 (10641839)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | behavior change / couple intervention / educational comic / Health Belief Model / Indonesia / pregnant women / RCT / second-hand smoke / comic booklet / Behavior Therapy / Graphic Novel / Pregnant Women / Male / Second-hand smoke / 受動喫煙 / コミック教材 / 母子保健 / 健康教育 / インドネシア |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中の女性の受動喫煙暴露は妊婦やその胎児に悪影響を与える事は証明されている。2017年に行われた調査では、インドネシアのトモホン市に住む妊娠中の女性の家庭内での受動喫煙率は70%を超えていることが分かった。本研究はインドネシア人の妊娠中の女性の受動喫煙暴露を予防する事を目的として、はじめにランダム化比較試験研究により、独自に開発した妊娠中の女性とその夫を対象とした家庭内での受動喫煙暴露予防の教育で使用するコミック教材の効果を検証する。 次に、介入研究の対象者・保健センター・保健ポストのスタッフに対し、コミック教材に対する意見及び家庭内以外で受動喫煙に暴露している状況について質的調査を行う。
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研究実績の概要 |
妊婦のSHS回避と適切な喫煙行動を促進する為のコミックの介入効果の検証を行った。140組のカップルを実験群(EG)に割り付け、EGはコミックとステッカーを受け取った。対照群(CG)に146組を割り付け通常のケアを受けた。主要アウトカムは、女性の自己申告によるSHS曝露とその男性パートナーの喫煙行動であった。副次的アウトカムは、SHSに関する知識と認識であった。独立サンプルt検定の結果、介入後3ヵ月でEGはより多くの男性パートナーが自己申告した喫煙行動は、小さな効果量ではあるが適切な喫煙行動をとっていた事が明らかになった(Cohen's d = 0.35, 95% CI [0.08, 0.62],p値=0.01)。EGは、有意に多くの妊婦がパートナーの適切な喫煙行動を認識しており、ほぼ中程度の効果量であった(Cohenのd = 0.43,95% CI [0.16, 0.70],p値≦0.01)。 男性パートナーによる評価では、行動のきっかけ(評価項目)は小さな効果量ではあるが群間で有意な差を示した(Cohenのd = 0.36, 95% CI [0.09, 0.63], p-value = 0.01)。 この結果から、コミック冊子による介入は、知識を通じて行動へのいくつかの手がかりを提供することで、SHS曝露に対して効果的である可能性が示唆される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の影響で、研究対象地の保健施設への出入りが制限されていたため、保健施設でのデータ収集や研究対象者への聞き取りが遅れていたが、ランダム化比較試験後の子どものデータ収集は終了し、現在投稿準備中である。
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今後の研究の推進方策 |
・地域における受動喫煙暴露予防に関する介入研究の系統的レビュー:計画書作成中である。 ・家庭内以外で受動喫煙に暴露している状況:上記ランダム化比較試験のフォローアップ調査の結果の一部として現在投稿論文作成中である。
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