研究課題/領域番号 |
20K10875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 (2022) 兵庫医療大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
藤井 加那子 兵庫医科大学, 看護学部, 准教授 (30404403)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 採血 / 幼児 / 子どもの体験 / 医療処置 / 体験 / 状況特定理論 / 処置 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は幼児が自分に行われる処置を認識し、葛藤や恐怖といった情動と向き合いながら処置を受ける過程を捉え、処置を受ける場面への参加観察や場面に関わる周囲の人間へのインタビューを行い、処置を受ける幼児の体験を説明できる状況特定理論(Situation Specific Theories)を開発することを目的とした研究である。 この研究は、患児の体験を周囲の援助と共に記述することで、処置場面での看護支援の在り方を体系化することに繋がるだけでなく、研究と実践をより密接につなげる新たな看護理論の発展に繋がる研究と考える。
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研究実績の概要 |
今年度は昨年度までに行ってきた文献検討の成果をまとめ、スコーピング・レビューを実施する基盤づくりを中心的に行った。当初の計画ではシステマティック・レビューを実施する予定であったが、対象となる文献数が少ない事、キーワード選定の複雑さと困難さから、システマティック・レビューを実施しても有意義な成果を得ることは困難と判断した。そのため、処置を受ける子どもの体験を明らかにするスコーピング・レビューとしての実施に計画を変更、新たに検索式を構築し、検索を行った。 スコーピング・レビューのプロトコールの作成にあたっては、システマティック・レビューやスコーピング・レビューの実施・指導経験のある研究者の支援を受けながら、PRISMA-ScRに則って現在継続して実施をしている。このプロトコールはJBI(Joanna Briggs Institute)に登録し、レビューの実施を目標にしている。 また、スコーピング・レビューのプロトコール作成の準備として行った国内文献検討の結果を学会にて発表している。 CIVID-19による制限のため病院内での研究実施が難しい状況が続いているため、実践場面の観察ではなく、CNSを含めた実践経験豊かな看護師を対象への面接(グループインタビュー)などで、子どもが経験している世界を捉えることができないか、研究目的に沿った形での研究手法を検討中である。今後、COVID-19に関連した制限の緩和状況により、柔軟に研究方法や計画を修正・実施につなげていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
システマティック・レビューからスコーピング・レビューへ変更したことにより、PRISMA-ScRの確認、それに則った手法での再検索等を行ったことに時間を要していた。 またCOVID-19による制限のため医療施設での研究実施方法についてを見直す必要があり、研究内容と方法、その研究から得られる成果からの理論構築可能性の検討が必要であった。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19の第5類移行があるが、医療施設での研究実施には見通しが立たないため、看護師を対象に子どもの体験している世界の捉えや実践上の判断等を明らかにする研究を2023年度中に実施をする。 また、昨年度から作成しているスコーピング・レビューのプロトコール申請をJBI(Joanna Briggs Institute)に行い、レビューの実施をする。 最終年度となるため、実践家対象の研究とこれまでのレビュー結果より「処置をうける子どもの体験」に関した理論の構築を行う。
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