研究課題/領域番号 |
20K10887
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
須永 康代 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00444935)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 妊娠 / 産後 / 骨盤 / ベルト / バイオメカニクス / 動作 / 妊産婦 / 骨盤ベルト / 歩行 / 姿勢制御 / 動作解析 / 重心 / 妊婦 / 骨盤支持ベルト / 姿勢制御機構 / 姿勢制御戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠中や産後は,骨盤周囲の弛緩性が増すことが報告されており,自覚的症状としては腰背部や骨盤周囲の疼痛が頻発するため,その対策として骨盤ベルト装着が推奨され,効果検証がなされている.骨盤には,荷重時の力の伝達機構があり,骨盤ベルトにより骨盤周囲の安定性が補強されると,妊娠・出産により不安定となっている荷重時の支持性は改善されると考えられる. 本研究では,妊娠中と産後における骨盤ベルトを用いた骨盤の支持により,動作時の安定性と円滑さにどのような影響を及ぼすかを検証する.
|
研究成果の概要 |
妊娠中および産後の女性を対象として、骨盤支持ベルト装着有無による姿勢制御機構への影響について検討を行った。歩行時における重心加速度について解析を行った結果、妊娠25週、32週時点では、ベルト装着時に重心加速度の前後方向成分が増加していた。一方で、産後においてはベルト装着有無による大きな差は生じておらず、特に妊娠期の骨盤帯の弛緩性に対しベルトの装着によって圧縮力が生じたことにより、脊柱からの荷重とそれに対する下肢からの抵抗力がつり合う、いわゆる荷重伝達が担保されたことで推進力が補足され、姿勢制御における安定性や円滑性を獲得できた可能性が示唆された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで主として,骨盤支持ベルトは妊娠中から産後にかけての骨盤周囲の弛緩性増大による疼痛軽減を目的として使用されてきた.一方で本研究では,骨盤帯に圧縮力を加え支持性を高めることにより動作時の安定性と円滑さに及ぼす効果を明らかにすることを目的として行った.研究成果として,本研究で妊娠中及び産後により適した骨盤ベルトを作成し,ベルトを装着することにより歩行時の推進力を増加させる効果を得ることができた点で,学術的意義がある.この成果により妊娠中から産後における身体的ケアのための新たなアプローチ方法の提供につながり,女性の健康支援において社会的意義がある.
|